使い勝手や音質をチェック
【レビュー】ついに日本でスタートしたSpotify。世界最大手サービスの実力とは?
マルチデバイスでの使い勝手は非常に快適だ。再生デバイスを瞬時に切り替えることができ、デスクトップアプリや複数のスマホ、タブレットなどをシームレスに行き来できる。このスムーズな使い勝手は大きな魅力だ。
たとえば再生の主体をPCにして、スマホアプリで操作すると、スマホをリモコンのように使える。もちろんその逆も可能で、デスクトップアプリの広い画面で再生楽曲を選び、スマホに接続したイヤホンで再生するなどといったことも可能だ。また注目したいのは、再生デバイスを切り替えると瞬時にほかの機器がコントロールできる状態になることだ。どの機器が再生の主体かを特に気にせずに使うことができるのだ。
またSpotify Connectという機能も用意。対応のオーディオ機器やテレビ、PlayStationなどで音楽を再生する機能だ。海外では対応オーディオ機器が多数発売されており、日本でも今後、続々と発売されるはず。スマホのアプリをリモコンとして使い、こういった機器で再生することができれば、さらに使い勝手は高まるだろう。
■スマホアプリの使い勝手やインターフェースも秀逸
おそらく多くの方にとって使用頻度が最も高いであろう、スマホアプリの使い勝手は秀逸だ。非常に多機能なのだがメニュー構造がよく整理されており、操作に迷うことが少ない。
スマホアプリの基本メニュー構造が「ホーム」「検索」「MY MUSIC」の3つということは先述した。ホームには最近再生した項目、おすすめ楽曲、おすすめプレイリスト、人気プレイリストなどが表示される。
それに対してMY MUSICからは、自分が登録したプレイリストや楽曲、アルバム、アーティストなどが再生できる。
つまり、ある程度ゆるい気持ちで音楽を聴きたいというときは「ホーム」を、決め打ちで「この楽曲を聴きたい」というものがあればMY MUSICを選べばよい。
■非常に高い検索精度
またこれはスマホアプリに限ったことではないが、検索機能の精度も素晴らしい。語句を途中まで入れ、それが含まれる検索結果を表示するインクリメンタルサーチが利用できるのはもちろん、たとえば「STROKES」のRとLを間違えて「STLOKES」と入力しても、しっかりと検索結果にTHE STROKESが表示される。もちろんカタカナの「ストロークス」でもOKだ。
ちなみに筆者は最近Apple Musicに入り直したのだが、「STLOKES」と入力しても、「ストロークス」と入力しても検索結果が表示されない。これに比べると、Spotifyの「痒いところに手が届く」親切な仕様が格別に光って見える。
ただし、たとえば「カラヤン」と検索しても表示されず「KARAJAN」と入れると表示されるなど、クラシックなどについてはまだデータベースが整備しきれていないようだ。