<山本敦のAV進化論 第109回>
【新旧対決】新しい“ウォークマンA”はどこが変わった?A30シリーズ徹底解析
本稿執筆のために9月の半ばに借りたテスト用サンプル機では、まだタッチパネルの完成度が100%に達していないということだった。よって操作への追従性についてはまたの機会に評価したい。基本的な画面構成やレイアウトは当連載で報告したウォークマン「WM1シリーズ」とほぼ同じだ。最初はその変化に戸惑うかもしれないが、すぐに慣れてくるはずだ。A20シリーズよりメニューの配置などが整理されて使いやすくなっていることも実感できると思う。
ホーム画面は白黒を基調としたWM1シリーズのシンプルなカラーリングに比べて、A30シリーズは色数を増やして華やかにしている。
十時方向のスワイプと、全画面のボトムに表示される「戻る/プレーヤー/ホーム/設定」の4つのアイコンにより、様々な画面とメニューを縦横無尽に移動できる。3.1インチの画面サイズがきゅうくつに感じることはなかった。音楽再生中のプレーヤー画面は、上下スクロールの操作でホーム、イコライザー設定のメニューを自在に行き来できて便利だ。
「設定」の中を詳しく見ていくと、WM1シリーズと違う部分がいくつか見つかる。
まず全ての“音もの機能”を一斉にシャットダウンする「ソースダイレクト」モードがA30には存在しない。イコライザーはWM1の10バンドに対して、A30は6バンドを基準にカスタマイズできる仕様になる。
さらにA30には音楽ジャンルごとにソニーがおすすめするイコライザープリセットがいくつか用意されている。今回のモデルから「EDM」「R&B/HIPHOP」の2件が新しく加わった。ユーザーが任意で設定したEQのカスタムポジションは2件まで登録しておける。
イコライザーの画面を左右にスワイプすると、ダイナミックノーマライザー/6バンドEQ/DSEE HX/DCフェーズリニアライザー/VPTの設定画面が切り替わる。さらにプレーヤー画面の左右スワイプでブックマーク/再生リストの一覧に素速く移動できる。
設定画面に入るとトップには「明るさ」「NC」「BT」「BTリモコン」の4つのメニューに素速く移動するためのアイコンが並ぶ。デジタルノイズキャンセリング機能のショートカットは、A20ではホーム画面にアイコンが配置されていたが、A30ではいったん設定画面のトップに移動するワンステップが増えた。
■片手持ちでのタッチ操作にちょうどいいサイズ感
デジタルノイズキャンセリングは周囲のノイズ量に合わせてレベルを自動的に増減する「フルオートAINC」に対応。レベルは手動でも調整できる。