【特別企画】12段階でNC効果を調整可能
<実験>ボーズ「QC30」のノイズキャンセリングコントロール、シーン別 “最適値” を探る!
■Case3:カフェでノマド/リラックス
カフェで過ごす時間にノイズキャンセリングヘッドホン・イヤホンは欠かせないという方も多いはず。のんびりと音楽を聴いて過ごすため、あるいは仕事や勉強のためなど使い方は人それぞれだ。
外音を完全にシャットアウトしたいのであれば最大値の「12」に迷わずセットすればいい。反対に、周りのざわついた感じも微妙に飛び込んで来た方が集中力が高められるという方には、「4」から「8」の間ぐらいに設定すればアンビエント音が心地良い塩梅で取り込めるのでおすすめだ。
ただ、繰り返しになるがQuietComfortシリーズの頃から、ボーズ独自のアクティブノイズキャンセリング技術はミッドレンジの音抜けを確保したチューニングになっているので、「4」前後では周囲の人の声は比較的カタチがはっきりとしたままに聞こえる場合もある。筆者の手応えとしては、人の声もいい感じにぼかしながら消音効果と絶妙なバランスが得られるのは「8」前後じゃないかと思う。
■Case4:店員とのやり取り/長距離の移動時
QC30を身に着けた状態で、人の声にも反応したい場面としては、ほかにもちょっとしたコンビニでの買い物など「レジでのお会計」が考えられる。実験してみたところ、本体のリモコンで音楽のボリュームを少し下げつつ、消音レベルも「2」以下にしぼると店員との会話がそつなくこなせた。もっとも、相手にはイヤホンをしたまま会話している私の姿がどのように映ったのかはわからないが。
このほかにもQC30が活躍してくれそうな場面はいくつもある。例えば今回は実地で試す機会はなかったが、代表例は飛行機での長旅だ。エンジン音が気にならないレベルまでノイズを消したいのであれば最大値の「12」がベストであることは間違いないだろう。ただ機内でも人とのコミュニケーションが発生する場面がある。
例えばエコノミー席の通路側に座っていると、隣の人に通り道を譲るときに声をかけられたり、キャビンアテンダントに飲み物や機内食をオーダーする時にちょっとしたやり取りをしなければならない。そんな時、QC30を身に着けたまま応対できるようにスタンバイしておくのであれば、可変ノイズキャンセリングの設定値は「8」以下、「4」ぐらいまでを目安としておくのが良さそうだ。
もっとも、本体のリモコンのコントロールボタンを長押しすれば一気に消音レベルが下げられるので、あまり神経質にならずその時々で対応すればいいのかもしれない。例えば音楽を再生せずにノイズキャンセリング機能だけをオンにして眠りたい時も、少し周りの声に反応できるようレベルを「10」ぐらいに設定しておけば、身構えずにゆっくり休めそうだ。
今回はあらためてQC30の可変ノイズキャンセリング機能の効果を重点的にチェックしてみたわけだが、上手く活用すればノイズキャンセリングイヤホンが活躍するシーンが大いに広がることを実感できた。
また、消音レベルを12段階のどの位置に設定してもサウンドのバランスが崩れることなく、安定した音楽リスニングが楽しめるところにも、長年に渡ってアクティブノイズキャンセリングの技術を研究し、リードしてきたボーズの豊かな経験値を感じる。
最近は“歩きスマホ”の危険性も指摘されているが、目線に加えてイヤホンのせいで周囲の音に気を配れなかったために事故やトラブルを招くようなことは絶対に避けたい。街を歩きながらQC30による音楽リスニングを快適に楽しむのであれば、可変ノイズキャンセリングの使いこなしはぜひマスターしておきたい。
(特別企画 協力:ボーズ)