実売4,000円のシンプルモデル
本体質量90gのお手ごろBluetoothヘッドホン。フィリップス「SHB4405」を高橋敦と編集部員がレビュー
■本体90gの軽量を実現したBluetoothヘッドホン
iPhoneを筆頭にスマートフォンのイヤホン端子廃止への流れは確定的に強まっており、Bluetoothイヤホン&ヘッドホンの需要は今後どんどん高まっていくと予想される。それに応えるように5,000円前後という手頃な価格帯のBluetoothヘッドホンが増えてきている。このSHB4405も、実売4,000円という価格を実現している
特徴はとにかくシンプルで、そして軽いこと。機能面についてもBluetooth伝送やハンズフリー通話など最低限に絞りこんでいて、対応コーデックはSBCのみだ。
デザインもご覧の通り、シンプルに徹している。カラーはホワイトとブラックの2色を用意。細身のヘッドバンドはスライド式のサイズ調整機構を備えている。イヤーカップを90度回転させて、フラットな状態に畳むことができる。
ヘッドホン本体の重さは90gと最軽量の部類だ。軽さを重視した結果であろう、イヤークッションの厚みもほどほど程度だが、素材の肌触りや柔軟性は良い。その軽さもあって着け心地も上々だ。もちろん、軽さとコンパクトさで、収納性や持ち運びやすさも十分以上と言える。
電源や再生停止、通話などを兼用するメインボタンは、右側のハウジングに配置。音量調整のボタンは同じハウジングの側面についている。マイクも内蔵しており、前述の通りハンズフリー通話に対応する。iPhoneとの組み合わせた場合には、iPhoneに本機の接続とバッテリー残量を示すアイコンを表示することもできる。
■軽さ+素直な音調でリラックスして音楽を楽しめる
さてSHB4405の音の傾向だが、これまたシンプルで好ましい。素直な音調で、長時間のリスニングでもリラックスして音楽を楽しめる。
相対性理論「夏至」はミディアムテンポのバンドサウンドによる女性ボーカルだが、ロック的な荒さは引き出し過ぎず、ボーカルを中心に素直な音を聴かせてくれる。
例えばスネアドラムのアタックはやや穏やかな傾向。ギターの歪みのエッジも荒すぎたり尖りすぎたりさせず、質感としてもざらつきより艶やかさが際立つ。主役として届けられるボーカルは、声の質感がよい。描き込みすぎず素直に、親しみやすい声を届けてくれる。迫力としては物足りなく感じる方もいるかもしれないが、長めの通勤時間などにリラックして音楽を楽しみたいた方には、むしろこうした音調が耳が疲れにくくておすすめだ。
その一方で、中低域は意外としっかり出してくれるので、バンドのベースやドラムスのドライブ感を楽しみたい方も不満は感じないだろう。Robert Glasper Experiment「I Stand Alone」といったヒップホップ系のビートセクションでも、しっかりとした深みを出してくれる。馴染みのよい音調からも、ヒップホップ系のサウンドとはなかなかに好相性だ。
いまこのタイミングで買い換えるなら、今後のスマホ乗り換えも見越してBluetoothかな? でも機能が複雑なのはわからないし、ゴツいヘッドホンはちょっと……そんな方にちょうどよさそうなBluetoothヘッドホンだ。
(高橋 敦)
<編集部・川田が実際に使ってみた>
着けているのを忘れそうな軽さ。適度に主張するベースとボーカルの聞きやすさが印象的
SHE4405の第一印象は、イヤーカップがピカピカでつるんとしていて、良い意味でオモチャのような可愛いさで、女子でも抵抗なく着けられそうだと思った。ヘッドバンドは細くて頼りなさげにも見えるけど、実際に使ってみるとしっかり装着できて、何よりあまり髪型が潰れないのがうれしい。
イヤーパッドはもちっとした感触が気持ち良くて、つい触っていたくなるよう。肝心の装着感はというと、このイヤーパッドの柔らかさに、耳にかかる圧も適度で着け心地もいい。軽いからかズレてくることもなく、適当な位置でキープできて、長時間の装着も余裕だ。折りたたむと薄いのでカバンにも入れやすかった。
Bluetoothのペアリングもボタンひとつなので、はじめてBluetoothヘッドホンを使うユーザーも迷わないはずだ。一度つながると、音切れもなくスムーズに音楽を楽しめた。
サウンドは、一言でいうととても自然だ。はっきり聴き取れるボーカルと、そして適度に主張のあるベースで、装着感と合わせて音楽をとても心地良く聴くことができた。個人的には特にベースの音が好みで、ブーミーにならずにでも存在感がしっかりとあるところがいい。the telephonesの高音ボーカルもSuchmosも、ボーカルと演奏のグルーヴがとても良いバランスだと感じた。
値段もお手頃で、音も本格的。軽くて着け心地がいいので、女子でも抵抗なく着けられるはず。もしBluetoothヘッドホンを探しているならば、ぜひSHB4405を一度試してみてほしい。
(川田菜月)
今回のレビューで取りあげた「SHB4405」は1月26日発売予定。東京・八重洲の「Gibson Brands Showroom TOKYO」では、すでに実機の展示が行われており、試聴することももちろん可能となっている。ぜひ足を運んで、そのサウンドを自分の耳で確認してみてほしい。(編集部)
iPhoneを筆頭にスマートフォンのイヤホン端子廃止への流れは確定的に強まっており、Bluetoothイヤホン&ヘッドホンの需要は今後どんどん高まっていくと予想される。それに応えるように5,000円前後という手頃な価格帯のBluetoothヘッドホンが増えてきている。このSHB4405も、実売4,000円という価格を実現している
特徴はとにかくシンプルで、そして軽いこと。機能面についてもBluetooth伝送やハンズフリー通話など最低限に絞りこんでいて、対応コーデックはSBCのみだ。
デザインもご覧の通り、シンプルに徹している。カラーはホワイトとブラックの2色を用意。細身のヘッドバンドはスライド式のサイズ調整機構を備えている。イヤーカップを90度回転させて、フラットな状態に畳むことができる。
ヘッドホン本体の重さは90gと最軽量の部類だ。軽さを重視した結果であろう、イヤークッションの厚みもほどほど程度だが、素材の肌触りや柔軟性は良い。その軽さもあって着け心地も上々だ。もちろん、軽さとコンパクトさで、収納性や持ち運びやすさも十分以上と言える。
電源や再生停止、通話などを兼用するメインボタンは、右側のハウジングに配置。音量調整のボタンは同じハウジングの側面についている。マイクも内蔵しており、前述の通りハンズフリー通話に対応する。iPhoneとの組み合わせた場合には、iPhoneに本機の接続とバッテリー残量を示すアイコンを表示することもできる。
■軽さ+素直な音調でリラックスして音楽を楽しめる
さてSHB4405の音の傾向だが、これまたシンプルで好ましい。素直な音調で、長時間のリスニングでもリラックスして音楽を楽しめる。
相対性理論「夏至」はミディアムテンポのバンドサウンドによる女性ボーカルだが、ロック的な荒さは引き出し過ぎず、ボーカルを中心に素直な音を聴かせてくれる。
例えばスネアドラムのアタックはやや穏やかな傾向。ギターの歪みのエッジも荒すぎたり尖りすぎたりさせず、質感としてもざらつきより艶やかさが際立つ。主役として届けられるボーカルは、声の質感がよい。描き込みすぎず素直に、親しみやすい声を届けてくれる。迫力としては物足りなく感じる方もいるかもしれないが、長めの通勤時間などにリラックして音楽を楽しみたいた方には、むしろこうした音調が耳が疲れにくくておすすめだ。
その一方で、中低域は意外としっかり出してくれるので、バンドのベースやドラムスのドライブ感を楽しみたい方も不満は感じないだろう。Robert Glasper Experiment「I Stand Alone」といったヒップホップ系のビートセクションでも、しっかりとした深みを出してくれる。馴染みのよい音調からも、ヒップホップ系のサウンドとはなかなかに好相性だ。
いまこのタイミングで買い換えるなら、今後のスマホ乗り換えも見越してBluetoothかな? でも機能が複雑なのはわからないし、ゴツいヘッドホンはちょっと……そんな方にちょうどよさそうなBluetoothヘッドホンだ。
(高橋 敦)
<編集部・川田が実際に使ってみた>
着けているのを忘れそうな軽さ。適度に主張するベースとボーカルの聞きやすさが印象的
SHE4405の第一印象は、イヤーカップがピカピカでつるんとしていて、良い意味でオモチャのような可愛いさで、女子でも抵抗なく着けられそうだと思った。ヘッドバンドは細くて頼りなさげにも見えるけど、実際に使ってみるとしっかり装着できて、何よりあまり髪型が潰れないのがうれしい。
イヤーパッドはもちっとした感触が気持ち良くて、つい触っていたくなるよう。肝心の装着感はというと、このイヤーパッドの柔らかさに、耳にかかる圧も適度で着け心地もいい。軽いからかズレてくることもなく、適当な位置でキープできて、長時間の装着も余裕だ。折りたたむと薄いのでカバンにも入れやすかった。
Bluetoothのペアリングもボタンひとつなので、はじめてBluetoothヘッドホンを使うユーザーも迷わないはずだ。一度つながると、音切れもなくスムーズに音楽を楽しめた。
サウンドは、一言でいうととても自然だ。はっきり聴き取れるボーカルと、そして適度に主張のあるベースで、装着感と合わせて音楽をとても心地良く聴くことができた。個人的には特にベースの音が好みで、ブーミーにならずにでも存在感がしっかりとあるところがいい。the telephonesの高音ボーカルもSuchmosも、ボーカルと演奏のグルーヴがとても良いバランスだと感じた。
値段もお手頃で、音も本格的。軽くて着け心地がいいので、女子でも抵抗なく着けられるはず。もしBluetoothヘッドホンを探しているならば、ぜひSHB4405を一度試してみてほしい。
(川田菜月)
今回のレビューで取りあげた「SHB4405」は1月26日発売予定。東京・八重洲の「Gibson Brands Showroom TOKYO」では、すでに実機の展示が行われており、試聴することももちろん可能となっている。ぜひ足を運んで、そのサウンドを自分の耳で確認してみてほしい。(編集部)