【特別企画】連続レポート第2弾
OPPO「UDP-203」のUHD BD再生をチェック ー 新機能“ターゲット輝度”も検証
■マルチch音声は、緻密な音色の鳴らし分けやディティール再現に注目
BDは音質の検証も兼ねてまずは音楽ソフトをマルチチャンネルで再生した。映画のUHD BDでは音色の鳴らし分けが緻密で、高精細映像に見合う情報量の余裕を感じさせたが、BDの音声も緻密さとディテール再現の余裕を確実に聴き取ることができた。
オーケストラのダイナミックレンジが大きく音数も多いベルクの歌劇『ルル』(メトロポリタンオペラ)は、普及価格帯の本機には荷が重いかとも思ったが、そんな不安は無用と思わせる力強さと伸びやかな低音楽器の響きを引き出し、起伏の大きな音楽を堪能することができた。
映像はマルリス・ペーターセンの表情を克明に引き出すていねいな描写が目を引き、プロジェクションマッピングを活用した動きのある舞台の様子が生々しく伝わる。照明が回りにくい暗部もノイズ感を十分に抑えていて、従来機からの確実な進化をうかがわせた。
BD『オデッセイ』の冒頭、マークが事故に遭う嵐の場面を見ると、映像と音をきめ細かくリンクさせたこの作品の作り込みとこだわりを観る者に確実に伝え、厚みのある立体音響とともに説得力の強さが際立つ。映像機器のテストで見慣れた場面なのだが、思わず画面に引き込まれる臨場感は半端ではなく、プレーヤーの基本性能の高さを強く印象付けた。
OPPOは本機の後に上級モデルの導入を予定しているようだが、本機の映像を見る限り、少なくとも画質についてはこの製品で十分なのではと思わせるほどの完成度の高さがある。
■最新ファームウェアで実現したHDR to SDR変換も検証
ところで、テレビやプロジェクターの世代によっては、4Kは見られるがHDRには対応していないというケースも少なくないと思う。そんなときには本機のダイナミックレンジ変換機能「ターゲット輝度」機能を活用したい。HDR非対応のディスプレイをつなぎ、本機の初期設定でHDRをオフにした状態で利用できる機能であり、HDR対応ディスプレイと本機を接続し、HDRを「オート」または「オン」のいずれかに設定している場合は選ぶことができない。
組み合わせるHDR非対応ディスプレイの最高輝度に合わせて「ターゲット輝度」を調整するというのがこの機能の役割で、その設定は組み合わせるディスプレイごとに手動で行う必要がある。ターゲット輝度は50〜1600nitsという広範囲で調整でき、輝度が上がるにしたがってステップは大きくなるのだが、既存のHDR非対応ディスプレイで1000nitsを超える設定値を選ぶと階調とコントラストが破綻する。SDR変換調整をして出力するディスプレイはHDR非対応であると考えれば、HDR描画可能な1000nitsを超える値を選択する理由は、本来的にはないと言える。
BDは音質の検証も兼ねてまずは音楽ソフトをマルチチャンネルで再生した。映画のUHD BDでは音色の鳴らし分けが緻密で、高精細映像に見合う情報量の余裕を感じさせたが、BDの音声も緻密さとディテール再現の余裕を確実に聴き取ることができた。
オーケストラのダイナミックレンジが大きく音数も多いベルクの歌劇『ルル』(メトロポリタンオペラ)は、普及価格帯の本機には荷が重いかとも思ったが、そんな不安は無用と思わせる力強さと伸びやかな低音楽器の響きを引き出し、起伏の大きな音楽を堪能することができた。
映像はマルリス・ペーターセンの表情を克明に引き出すていねいな描写が目を引き、プロジェクションマッピングを活用した動きのある舞台の様子が生々しく伝わる。照明が回りにくい暗部もノイズ感を十分に抑えていて、従来機からの確実な進化をうかがわせた。
BD『オデッセイ』の冒頭、マークが事故に遭う嵐の場面を見ると、映像と音をきめ細かくリンクさせたこの作品の作り込みとこだわりを観る者に確実に伝え、厚みのある立体音響とともに説得力の強さが際立つ。映像機器のテストで見慣れた場面なのだが、思わず画面に引き込まれる臨場感は半端ではなく、プレーヤーの基本性能の高さを強く印象付けた。
OPPOは本機の後に上級モデルの導入を予定しているようだが、本機の映像を見る限り、少なくとも画質についてはこの製品で十分なのではと思わせるほどの完成度の高さがある。
■最新ファームウェアで実現したHDR to SDR変換も検証
ところで、テレビやプロジェクターの世代によっては、4Kは見られるがHDRには対応していないというケースも少なくないと思う。そんなときには本機のダイナミックレンジ変換機能「ターゲット輝度」機能を活用したい。HDR非対応のディスプレイをつなぎ、本機の初期設定でHDRをオフにした状態で利用できる機能であり、HDR対応ディスプレイと本機を接続し、HDRを「オート」または「オン」のいずれかに設定している場合は選ぶことができない。
組み合わせるHDR非対応ディスプレイの最高輝度に合わせて「ターゲット輝度」を調整するというのがこの機能の役割で、その設定は組み合わせるディスプレイごとに手動で行う必要がある。ターゲット輝度は50〜1600nitsという広範囲で調整でき、輝度が上がるにしたがってステップは大きくなるのだが、既存のHDR非対応ディスプレイで1000nitsを超える設定値を選ぶと階調とコントラストが破綻する。SDR変換調整をして出力するディスプレイはHDR非対応であると考えれば、HDR描画可能な1000nitsを超える値を選択する理由は、本来的にはないと言える。