[PR]ストリーミングもCDも手軽・高音質に
さりげなさの中に息づく上質感。ソニーの小型ワイヤレススピーカー「h.ear go」を聴く
音がスピーカーから瞬時に放たれ、耳にストレートに届く。スピーカーに音がまとわりつかない、と言い換えてもよいだろう。また、ボーカルの音域の広さも、小型ボディながら悠々と描き出していた。
そんな楽曲を堪能していると、90年代に発信された渋谷系サウンド(この表現には抵抗があるが…)を思い起こした。というわけで、92年発表のオリジナルラブ『結晶』を再生。過去に購入したCDをラックから探すこともなく、Spotifyから思いつくままに再生できるのは、このサービスの大きなメリットだ。
「月の裏で会いましょう」では、伸びやかなサックス、強弱に富んだボーカル、そしてシンプルに整理されたサウンドプロダクションなどに、品位の高さを感じた。音量をアップしてもサウンドが荒れたり、歪んだりすることもない。これは前述したパッシブラジエーターの構造や、堅牢なボディ、そして瞬発力の高いフルデジタルアンプ「S-Master HX」などに起因しているはずだ。
続いて[Alexandros]の『ALXD』から冒頭の「ワタリドリ」を再生。イントロのエレキギターのキレや勢いがよく、あたかも閃光のように鳴り響く。それに追随する爆発的なリズムセクションも印象的。特にドラムは、まるでパーカッションのように手数が多く、楽曲のエンジンとして機能しているようだ。
このスピーカーでは、その部分をひじょうにタイトに表現するため、バンドサウンドがさらに弾みはじめることに。さらに饒舌なボーカルが一歩前に飛び出す。声の高域やファルセットも埋もれず、ストレートに耳に届き、アーティスト個性をエモーショナルに浮き上がらせた。
■洋楽や話題のサントラも巧みに表現
次に、同サービスが提供する「TOP50(日本)」コーナーを覗く。その中から、好位置につけているエド・シーランの「Shape of You」を再生してみた。音数を絞った、どちらかといえば渋い楽曲だ。ゆえに歌声が紡ぎ出すメロディラインが際立ってくる。コーラスとの一体感も上々。また、バックのサウンドとの分離感も程よく、重低音の深みも感じられた。
さらに「Extra Bass」をオンすると、低域の密度感がぐっと高まるが、ブーミーになることはなかった。サウンドのテイストを見極めながら、積極的に使いたい機能である。