[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第185回】“Bluetoothリモコン”を使えばポータブルオーディオがちょっと便利、だいぶ便利
■RMT-NWS20はさすがSonyな完成度
そのようなわけで、ペアリングできるかできないかという時点からプレーヤーとの相性問題が存在するRMT-NWS20。
しかし今回ペアリングできたDP-X1Aとの組み合わせでは、その後の動作にも特段の支障は感じられなかった。プレーヤー側の電源オフオン時に反応しなくなることはあったが、その際も「画面上部からステータスバーでさっと引っ張り出してBluetoothをオンオフ」でだいたい復帰してくれた。そもそもリモコンとしての出来が良いので、使い心地はとても良い。その使いやすさのポイントを写真と共にざっと確認していこう。
細部まで配慮が行き届いており、付属品も至れり尽くせりだ。ただのリモコンにしてはやや高価に思えるかもだが、僕としては実物の出来栄えを確認して納得できた。
写真に添えたポイントの他にも「使いやすいポイント!」がいくつかある。
まずこちらの製品はストラップホールがリモコンの下側。なので最初のページの写真を見てもらえれば分かるように、ベルト周りなどに吊り下げるとその状態でユーザー視点からのボタン配置が自然になる。
その上下のどちらをより自然と感じるかは人それぞれなのかもしれない。しかし何にせよ、リモコンに限らずストラップホールの配置は製品ごとにバラつきが大きく、そしてその配置が使い勝手に及ぼす影響は意外と大きい。製品選びの際にはそこもしっかり確認することをおすすめしたい。
もう一つは自動スリープ機能。この手のリモコンはバッテリー消費を抑えるために適時自動でスリープモードに入るのだが、このモデルはそのスリープに入るタイミングの設定が程良い。
「ウォークマンと接続されている状態で、ウォークマンの電源を切ったとき、または約2時間リモコンの操作がなかったとき」
このスリープタイミングはおそらくだが、一般的な通勤通学に要する時間等を想定して設定したのではないだろうか。
スリープ機能がないとバッテリーが無駄に消費されてしまうので、その機能自体は必須だ。そしてバッテリーのことだけを考えるならよりこまめにスリープに入る方が良い。3分とか5分の間に操作がされなかったらスリープ、とか。
しかしこの手のリモコンはスリープモードに入ると、「何かボタンを押してスリープを解除してから改めてボタンを押して操作」という手順が必要になる。その上スリープに入っているかどうかを常に把握する方法はないので実際には、「ボタンを押してすぐに反応がなかったらスリープ中だと判断してそこから数秒待ってスリープが解除されたらまたボタンを押す」という操作の仕方になる。これはじれったい。
通勤通学など移動時の音楽リスニング中はそのじれったいストレスを感じずに済むように、スリープに入るタイミング設定はあえて緩めに。このモデルの設定はそういう意図なのではないだろうか。実際にしばらく使ってみてそのように感じた。
次ページ使い方次第でより便利になる汎用リモコン「Satechi Media Button」