HOME > レビュー > ECLIPSE全製品を試聴可能。北海道・CAVIN大阪屋が取り組む「ECLIPSEパートナーシップ」

【特別企画】製品の魅力を正しく伝える

ECLIPSE全製品を試聴可能。北海道・CAVIN大阪屋が取り組む「ECLIPSEパートナーシップ」

公開日 2017/05/30 10:53 編集部:小澤貴信
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
小原氏はジャズ、クラシック、ポップスとジャンルを横断しながら、様々なレコードを再生。各作品についてECLIPSEだからこそわかる聴きどころを紹介しながら、1時間半にわたって試聴と講演を行った。

小原由夫氏が語るECLIPSEの正確な音の魅力

レコード再生の合間には、小原氏がECLIPSEのスピーカーの魅力を改めて解説した。ECLIPSEはスタート当初から、従来のスピーカーが抱える「複数ユニット」「エンクロージャー」という“功罪”に対して独自のアプローチをとることで、より原音忠実な再生を目指してきたと小原氏は語る。

講演を行う小原由夫氏

複数ユニットは広帯域再生や出力の点で重要だが、抵抗やコンデンサー等で構成されたクロスオーバー・ネットワーク回路は音楽信号を色づけする原因となる。帯域分割により、各ユニットの位相整合も難しくなる。さらに位相の問題をクリアしようとすればネットワーク回路が大規模になり、かえって色づけが顕著になるというジレンマも抱える。

ECLIPSEはこうした問題を解決するべく、フルレンジユニット1発という構成を一貫して採用。さらにリニアな振幅を実現するために、小口径ユニットを選択する。フルレンジ構成は一方で周波数帯域や出力の確保が当然難しくなるが、ECLIPSEはあくまでも「正確な音」を最優先する。

会場には多数の来場者が訪れ、最後まで熱心にECLIPSEの音と小原氏の説明に耳を傾けていた

エンクロージャーは、従来の箱型形状では回折現象や共振の問題がつきまとう。俗に言う“箱鳴り”で、これが信号に対する忠実再生の妨げになる。ECLIPSEは特殊樹脂を用いたタマゴ型のエンクロージャーを用いることで、共振や回折現象も排除することを目指した。

原音忠実なECLIPSEサウンドがアナログレコードのポテンシャルを引き出す

こうした技術を背景に、ECLIPSEは時間軸の正確な再現を追求することもあらためて紹介された。小原氏はオーケストラの演奏を例に取り、今回のECLIPSEシステムなら正確な位相によって立体的かつスケールの大きな音場が再現できると紹介。また多重録音を用いた作品では、俊敏な音の立ち上がり/立ち下がりを再現することで、重なり合ったひとつひとつの音の粒立ちまで聴き取れるとその魅力を述べた。

また、不要振動を徹底して排除したECLIPSEのサブウーファーの優位性についても言及。フルレンジによる帯域やパワー確保の難しさも、サブウーファーを組み合わせることで解決できるという。

翌日の日曜には2階のシアタールームにて、オールECLIPSEによるマルチチャンネル再生のデモンストレーションも実施された。こちらではTD510ZMK2をグラウンドレベルに5基、トップスピーカーにTD508MK3を4基、そしてサブウーファーに「TD520SW」を2基組み合わせた<5.2.4>システムにて、ドルビーアトモスやDTS:Xの再生を実施。デモはやはり小原氏が担当し、ディスクごとにその聴きどころを紹介した。

翌日開催されたホームシアターのデモでは、アトモス仕様のフルECLIPSEシステムが用意された




CAVIN大阪屋は膨大な数のブランドやラインナップを取り扱う大型店であり、それだけにECLIPSEのような独自の個性を備えるスピーカーの魅力を正しく伝えることが重要になってくる。ECLIPSEパートナーシップはこのようなショップに対しても全面的なバックアップを行い、店頭からイベントまで、ECLIPSEを通じて感動を伝えるための共同作業を行っていると言えるだろう。

(特別企画 協力:富士通テン)

前へ 1 2 3

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック: