「JOYSOUND MAX 2」開発者に聞く
「ハイレゾカラオケ」で “歌い心地” は本当に良くなるか? 実際に体験してきた
なおカラオケ店ではマイクがワイヤレスであることも多いが、「音声がアナログ信号でコマンダー本体に入ってきたあとに処理します。カラオケ店のほとんどで使われているアナログの赤外線方式などであればワイヤレスであっても問題ありません」という。
そして同社では周波数帯域40kHzまでの再生に対応するハイレゾ対応スピーカーもオプションで用意。「超高域の音は指向性が強いため、そうした音を出せるスーパートゥイーターの配置を工夫するなどで音が立体的に感じられるようチューニングしています」という。
ちなみに今回のような“カラオケのハイレゾ化”の構想は5年ほど前にはあり、開発には2年ほどを要したとのこと。「それより以前、ハイレゾという言葉が生まれる前から我々も制作現場では24bitなどで曲作りをしていました。ハイレゾのメリットはカラオケにもあるのではないかと考え始めたのが5年くらい前でしょうか」(楯氏)。
本機は前述のように歌声をハイレゾ処理するというもので、楽曲自体はハイレゾではない。次の展開として楽曲自体のハイレゾ化はあるのだろうか。この点について楯氏は「検討はしていますが、通信カラオケという仕様上、データが大きくなってしまうことを考えると、現時点ではそれを上回るメリットは少ないのではないかと考えています」と述べる。
「カラオケにおいては、曲をハイレゾ化するよりも、現時点では演奏データのクオリティを上げるメリットが大きいと思っています。ネットでも『もうちょっとMIDIデータをどうにかして欲しい』みたいな声をみるのですが、我々もそこは認識していまして、古い曲も実はたびたび作り直したりしています」という。
この新モデル「JOYSOUND MAX2」、JOYSOUND直営店では品川港南口店、銀座二丁目店などから順次展開していくとのことで、早いところでは本日7月7日から試せる店舗が出るという。また直営店以外でも、首都圏のカラオケ まねきねこ、全国のコート・ダジュールなどに順次設置予定とのことだ。
導入店舗は公式サイトで順次公開されるとのことなので、近くに導入店舗が出来た際には一度ハイレゾカラオケを試してみてはいかがだろうか。