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<連載:折原一也の“いまシュン!”ビジュアルプロダクト>

ソニー/パナソニック/東芝/LG…4K有機ELテレビ各社一斉比較! 画質傾向はどう違う?

公開日 2017/08/07 11:56 折原一也
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LGは画面内に点在するライトのような光源の光を、他機種より明るさを一段引き上げたような形で表現。肌色の表現も明るめだ。

LG「E7P」

東芝は肌色を含めた全体の発色が濃く、赤色も朱色に近い。パナソニックとソニーの色傾向は基本的に似ていて、正確かつ暗部階調も粘るが、僅かにパナソニックの方が赤も青も強く、屋内の金属の輝きにより立体感を出す。

東芝「X910」

続いてチャプター3、セブの部屋に姉が訪れるシーンでチェック。基本的な色傾向はチャプター2と同じだが、作品内屈指のノイズの多いこのシーンでは、ソニーが最もノイズをそのまま残して画面のザラ付きが多く、東芝とパナソニックは比較的ノイズを押さえて映像として落ち着かせている。LGはその中間といった程度だ。

ソニー「A1」

チャプター後半のセブがピアノを引くバーの映像の明暗は、LGが最も明るく、東芝は明暗の表現含めダイナミック。パナソニックとソニーは暗い店内のディテールと照明のHDRらしい映像の全体のトーンを見事に両立させるが、ソニーの方がセブが着ているスーツの質感をより引き出していた。

パナソニック「EZ1000」

チャプター8は全体を通してブルーの色トーンが貫かれ明暗も豊富なシーン。夜の展望台のダンスから夜空へと飛び立つシーンでは、明るくまとめるLG、紫にまで振り切った東芝、そして極めて微妙な色調をブルー側に寄せたパナソニック、ブルーと紫の中間とも呼ぶべきトーンに留めたソニーと、色の描き方に特に違いが現れた。空の星の輝きは4機種とも美しいが、輝きはLGが一歩上手といったところ。

チャプター13、ミアがオーディションを受けるシーンを最後にチェック。ミアが歌い始めると周囲が暗転していくシーンだ。LG、ソニーは映像信号としてゼロではない階調限界まで粘り周囲のカーテンの質感まで残すが、ソニーの方がこの表現は一枚上手だ。東芝、パナソニックは僅かな差ではあるが、最暗に近いある時点で落としている。

■画面が明るい『ハドソン川の奇跡』での表現力は?

続いてUHD BD版の『ハドソン川の奇跡』を視聴。

特に高解像で明るいシーン中心のチャプター4を見ると、LGは機長らの人肌を明るく描き、屋外の光景の眩しさも印象的。東芝は肌色の表現を超高解像と描写に振った映像で、人肌の質感、顔の皺や化粧まで克明に描き出す。ナチュラルな映像表現というよりむしろ、一枚の映像としての見栄えが整えられており、DVD、BDから高画質を追いかけてきたAVファンにとって非常に高画質に映る筈だ。

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