山本敦氏がドイツ・ウルトラゾーン本社からレポート!
オープンエアー型ヘッドホンの頂点。ULTRASONE「Edition15」の開発現場に潜入した
ドイツ・ウルトラゾーンから、独創的な「S-Logic」はじめ同社がこれまで培ってきた技術すべてを投入したオープンエアー型ヘッドホン「Edition 15」が誕生した。新規開発のドライバーまでも投入したウルトラゾーンの新たなる挑戦を、山本敦氏がドイツで密着取材した。
■新たな開放型フラグシップその名は「Edition 15」
昨年に創立25周年を迎えたドイツのウルトラゾーンは今年から新CEOにマイケル・ジルケル氏を迎えて新しいスタートを切った。
7月にはブランド初となる、ワイヤレスポータブルヘッドホン「Go Bluetooth」や「Performance」シリーズのヘッドホンに装着してワイヤレス化できるアダプター「SIRIUS」、そしてiPhoneと組み合わせてコンパクトに使えるハイレゾ対応のポタアン「NAOS」を立て続けに発表。ラインアップに新風を送り込んだ。
勢いはさらに止まるところを知らず、あの伝説的フラグシップ「Edition」シリーズの最新モデルを仕込んでいるという知らせを受けて、ドイツに滞在していた筆者は、急ぎバイエルンのウルトラゾーン本社に足を運んだ。
最寄り駅に到着すると、ジルケル氏が愛車のテスラ「Model S」で迎えに来てくれた。ウルトラゾーンの商品パッケージと同じ模様にデコレーションされたハイテク高級車の姿には度肝を抜かれた。
この日のバイエルンは久しぶりの晴天に恵まれたせいか、お会いしてすぐウルトラゾーン本社に向かうまでの道中も、ジルケル氏は熱っぽく新製品のコンセプトを語ってくれた。
今度の新製品は「Edition 5」をベースとした、最新の音場技術「S-Logic EX」を初めて搭載するオープンエアー型ヘッドホンなのだという。筆者の胸も期待で高鳴りはじめた。モデル名は「Edition 15」。世界で999台だけ生産・販売されるリミテッドモデルだ。
■アメリカンチェリーウッドなどプレミアムパーツを採用
本機の開発秘話へと踏み込む前に「Edition 15」の概略をお伝えしておこう。写真をご覧いただいてわかる通り、ハウジングは開放型だ。メタルプレートに無数の小さな孔を開けて空気の流れをコントロール。ウルトラゾーンが理想とするオープンエアー型のサウンドを極めたフラグシップになる。
ドライバーの基幹パーツとなる振動板も、新規で開発された。ベースとなる素材はこれまでのEditionと同じマイラーだが、振動板中心のドーム部分がチタンで、その他の部分はゴールドでプレートをかけた仕様がほかにない大きな特徴となる。口径は40mm。同社では「GTC-Driver=Gold Titanium CompoundDriver)」と名づけている。
もう一つの大きな特徴も、本体の写真をご覧いただいてわかる通り、ハウジングを構成するメイン素材の一部にウッドが使われていることだ。選ばれた木材はアコースティック楽器にもよく使われる「アメリカンチェリーウッド」。本機の開発プランが立ち上がった時点から、ハウジングをメタルだけでなく、ウッドとのハイブリッドにする構想があったそうで、それを完成まで貫いた。
ジルケル氏は「理想に描いたリアリティ、開放感を実現するために必ず実現したかった」と振り返る。ヘッドバンドはメリノシープスキンレザー、イヤーパッドにはマイクロベロアを採用。なんとも贅沢な仕様だ。
テスラに乗って快適なドライブで駅から約20分。筆者がウルトラゾーンの本社に招いていただく機会はこれが3回目になるが、社屋がどんどん大きくなっている。主に組み立て工場や音質評価を行うラボの部分が拡張されたようで、好調ぶりがうかがえる。
テーブルについて熱いコーヒーをいただき一服していると、ジルケル氏が満面の笑顔を浮かべながらEdition 15のプロトタイプを専用ケースに入れて持ってきた。ケースの明るい本革のブラウンはヘッドホン本体とのカラーマッチを図ったのだという。こんな所にもジルケル氏の美学が透けて見える。フタを開くと目映いシルバーとライトブラウンのEdition 15が姿を現した。
■新たな開放型フラグシップその名は「Edition 15」
昨年に創立25周年を迎えたドイツのウルトラゾーンは今年から新CEOにマイケル・ジルケル氏を迎えて新しいスタートを切った。
7月にはブランド初となる、ワイヤレスポータブルヘッドホン「Go Bluetooth」や「Performance」シリーズのヘッドホンに装着してワイヤレス化できるアダプター「SIRIUS」、そしてiPhoneと組み合わせてコンパクトに使えるハイレゾ対応のポタアン「NAOS」を立て続けに発表。ラインアップに新風を送り込んだ。
勢いはさらに止まるところを知らず、あの伝説的フラグシップ「Edition」シリーズの最新モデルを仕込んでいるという知らせを受けて、ドイツに滞在していた筆者は、急ぎバイエルンのウルトラゾーン本社に足を運んだ。
最寄り駅に到着すると、ジルケル氏が愛車のテスラ「Model S」で迎えに来てくれた。ウルトラゾーンの商品パッケージと同じ模様にデコレーションされたハイテク高級車の姿には度肝を抜かれた。
この日のバイエルンは久しぶりの晴天に恵まれたせいか、お会いしてすぐウルトラゾーン本社に向かうまでの道中も、ジルケル氏は熱っぽく新製品のコンセプトを語ってくれた。
今度の新製品は「Edition 5」をベースとした、最新の音場技術「S-Logic EX」を初めて搭載するオープンエアー型ヘッドホンなのだという。筆者の胸も期待で高鳴りはじめた。モデル名は「Edition 15」。世界で999台だけ生産・販売されるリミテッドモデルだ。
■アメリカンチェリーウッドなどプレミアムパーツを採用
本機の開発秘話へと踏み込む前に「Edition 15」の概略をお伝えしておこう。写真をご覧いただいてわかる通り、ハウジングは開放型だ。メタルプレートに無数の小さな孔を開けて空気の流れをコントロール。ウルトラゾーンが理想とするオープンエアー型のサウンドを極めたフラグシップになる。
ドライバーの基幹パーツとなる振動板も、新規で開発された。ベースとなる素材はこれまでのEditionと同じマイラーだが、振動板中心のドーム部分がチタンで、その他の部分はゴールドでプレートをかけた仕様がほかにない大きな特徴となる。口径は40mm。同社では「GTC-Driver=Gold Titanium CompoundDriver)」と名づけている。
もう一つの大きな特徴も、本体の写真をご覧いただいてわかる通り、ハウジングを構成するメイン素材の一部にウッドが使われていることだ。選ばれた木材はアコースティック楽器にもよく使われる「アメリカンチェリーウッド」。本機の開発プランが立ち上がった時点から、ハウジングをメタルだけでなく、ウッドとのハイブリッドにする構想があったそうで、それを完成まで貫いた。
ジルケル氏は「理想に描いたリアリティ、開放感を実現するために必ず実現したかった」と振り返る。ヘッドバンドはメリノシープスキンレザー、イヤーパッドにはマイクロベロアを採用。なんとも贅沢な仕様だ。
テスラに乗って快適なドライブで駅から約20分。筆者がウルトラゾーンの本社に招いていただく機会はこれが3回目になるが、社屋がどんどん大きくなっている。主に組み立て工場や音質評価を行うラボの部分が拡張されたようで、好調ぶりがうかがえる。
テーブルについて熱いコーヒーをいただき一服していると、ジルケル氏が満面の笑顔を浮かべながらEdition 15のプロトタイプを専用ケースに入れて持ってきた。ケースの明るい本革のブラウンはヘッドホン本体とのカラーマッチを図ったのだという。こんな所にもジルケル氏の美学が透けて見える。フタを開くと目映いシルバーとライトブラウンのEdition 15が姿を現した。