【特別企画】高精細な360度静止画も魅力
4K・360度動画撮影ができる「RICOH THETA V」はこんなに面白い! 使い方&画質をレポート
■転送も簡単。「天頂補正なし」を選択すれば転送が高速に
360度動画もスマートフォンへ転送して試聴できる。撮影時間20秒の4K・360度動画(容量145MB)の転送にかかった時間は、水平方向を自動調整する「天頂補正あり」で約1分33秒だった。
ちなみにTHETA Vは2017年11月のアップデートで、「天頂補正なし」で動画を転送することで転送時間を短縮することが可能になった。地面などに立てたスタンドにTHETA Vを設置して撮影を行うなら天頂補正は必要ないので、そうした場合には「天頂補正なし」を選択すると良いだろう。
さらに、THETA Vは11月のアップデートで可能になった、動画モードの撮影時スティッチをONに設定しておくと、転送前のスティッチ作業の時間が大幅に短縮できる。転送時の天頂補正なしと組み合わせれば、転送時間が劇的に早くなり、少し長めの動画を撮影する際には特に有効なので、ぜひ覚えておきたい設定だ。
iPhone 7で再生した4K・360度動画は、全くコマ落ちせずスムーズだ。もちろん静止画と同じように360度をぐるぐると動かし、ズームもできる。この体験は他に例えられないものだ。
撮影済みの360度静止画はInstagramやFacebook、LINE、TwitterなどのSNSに投稿可能だ。Facebook、LINEにおいては画像を閲覧者が動かすこともできる。360度動画については、YouTubeやFacebook、LINEが対応している。さらには360度の静止画・動画の共有に特化した同社のクラウドサービス「THETA 360.com」なども用意されている。
■専用ソフトを使ってパソコン上でも視聴可能。HDMI出力を使った大画面視聴も
THETA Vのちょっとしたプレビューはスマートフォンやタブレット上でアプリから行うのが手軽だが、パソコンやテレビの画面で視聴する方法もある。
まずパソコンで視聴する方法については、同社がWindows/Mac向けのソフトウェア「RICOH THETA」を提供している。作りは非常にシンプルで、360度の静止画・動画を読み込んで画面上で再生できる。「THETA 360.com」のサイトへの連動も可能だ。
なお、YouTubeは360度動画のアップロードに対応しているが、THETA Vで記録した動画ファイルをそのままアップロードするとモノラル音声になってしまう。THETA Vの4chマイクによる360度空間音声を活かすなら、YouTube用変換アプリ「RICOH THETA Movie Converter」を介する必要がある。
AVファンならぜひ試して欲しいのが、大画面のテレビ、そしてプロジェクターにTHETA Vの動画や静止画を映すことだ。方法はいくつかあるが、iPhone周辺機器のHDMI出力アダプタなどを使って、スマートフォンのアプリの映像をそのままHDMIケーブル経由でテレビやプロジェクターに出力する方法が手軽だ。出力こそHD画質になってしまうが、大画面で360度の静止画や動画を映し、グリグリと動かすと本当にその空間にいるようなライブ感を味わえる。
また、Miracast(ミラキャスト)機能を備えたテレビやワイヤレス・ディスプレイアダプターを利用すれば、プラグインの「リモート再生」機能によってTHETA Vの映像をワイヤレスでディスプレイに投映して、さらにはTHETA V本体をリモコンのように使って操作をすることができる。もちろん、臨場感あふれる360度空間音声もそのまま再生して楽しめる。
◇
THETA Vで実際に撮影を行い、視聴して改めて感じたのは、とにかく「楽しい!」という一言に尽きる。360度静止画撮影も、4K・360度動画撮影も、いずれもとても簡単で、プレビューできるスマホアプリの使い勝手も良い。そのままスマホ画面で楽しんでも良いし、映像が高精細なだけに、60インチ超えの大画面ならさらなる臨場感も味わえる。SNSに投稿すれば、普通の写真では不可能な、あたかも空間を共有するような体験が分かち合える。
だが、驚くべきことにTHETA Vの魅力はこれで完結ではないという。執筆にあたってメーカーを取材した際、今後も続々と機能アップを計画しているという話を聞くことができた。
近々の予定としては、外部のメモリーへ撮影データを転送するプラグインの追加などが計画されているようだ。この機能が追加されれば、4K・360度の動画撮影を内蔵メモリーの残量を気にすることなく楽しめるのはありがたい。プラグインだけでなく、アプリや本体のファームウェアも、継続的なアップデートが予定されているそうなので、購入後はアップデートのチェックを忘れずに行っておきたい。
これからも進化し続けるカメラ、THETA Vでしか味わえない360度の世界に、ぜひ飛び込んでみて欲しい。
(折原一也)
360度動画もスマートフォンへ転送して試聴できる。撮影時間20秒の4K・360度動画(容量145MB)の転送にかかった時間は、水平方向を自動調整する「天頂補正あり」で約1分33秒だった。
ちなみにTHETA Vは2017年11月のアップデートで、「天頂補正なし」で動画を転送することで転送時間を短縮することが可能になった。地面などに立てたスタンドにTHETA Vを設置して撮影を行うなら天頂補正は必要ないので、そうした場合には「天頂補正なし」を選択すると良いだろう。
さらに、THETA Vは11月のアップデートで可能になった、動画モードの撮影時スティッチをONに設定しておくと、転送前のスティッチ作業の時間が大幅に短縮できる。転送時の天頂補正なしと組み合わせれば、転送時間が劇的に早くなり、少し長めの動画を撮影する際には特に有効なので、ぜひ覚えておきたい設定だ。
iPhone 7で再生した4K・360度動画は、全くコマ落ちせずスムーズだ。もちろん静止画と同じように360度をぐるぐると動かし、ズームもできる。この体験は他に例えられないものだ。
撮影済みの360度静止画はInstagramやFacebook、LINE、TwitterなどのSNSに投稿可能だ。Facebook、LINEにおいては画像を閲覧者が動かすこともできる。360度動画については、YouTubeやFacebook、LINEが対応している。さらには360度の静止画・動画の共有に特化した同社のクラウドサービス「THETA 360.com」なども用意されている。
■専用ソフトを使ってパソコン上でも視聴可能。HDMI出力を使った大画面視聴も
THETA Vのちょっとしたプレビューはスマートフォンやタブレット上でアプリから行うのが手軽だが、パソコンやテレビの画面で視聴する方法もある。
まずパソコンで視聴する方法については、同社がWindows/Mac向けのソフトウェア「RICOH THETA」を提供している。作りは非常にシンプルで、360度の静止画・動画を読み込んで画面上で再生できる。「THETA 360.com」のサイトへの連動も可能だ。
なお、YouTubeは360度動画のアップロードに対応しているが、THETA Vで記録した動画ファイルをそのままアップロードするとモノラル音声になってしまう。THETA Vの4chマイクによる360度空間音声を活かすなら、YouTube用変換アプリ「RICOH THETA Movie Converter」を介する必要がある。
AVファンならぜひ試して欲しいのが、大画面のテレビ、そしてプロジェクターにTHETA Vの動画や静止画を映すことだ。方法はいくつかあるが、iPhone周辺機器のHDMI出力アダプタなどを使って、スマートフォンのアプリの映像をそのままHDMIケーブル経由でテレビやプロジェクターに出力する方法が手軽だ。出力こそHD画質になってしまうが、大画面で360度の静止画や動画を映し、グリグリと動かすと本当にその空間にいるようなライブ感を味わえる。
また、Miracast(ミラキャスト)機能を備えたテレビやワイヤレス・ディスプレイアダプターを利用すれば、プラグインの「リモート再生」機能によってTHETA Vの映像をワイヤレスでディスプレイに投映して、さらにはTHETA V本体をリモコンのように使って操作をすることができる。もちろん、臨場感あふれる360度空間音声もそのまま再生して楽しめる。
THETA Vで実際に撮影を行い、視聴して改めて感じたのは、とにかく「楽しい!」という一言に尽きる。360度静止画撮影も、4K・360度動画撮影も、いずれもとても簡単で、プレビューできるスマホアプリの使い勝手も良い。そのままスマホ画面で楽しんでも良いし、映像が高精細なだけに、60インチ超えの大画面ならさらなる臨場感も味わえる。SNSに投稿すれば、普通の写真では不可能な、あたかも空間を共有するような体験が分かち合える。
だが、驚くべきことにTHETA Vの魅力はこれで完結ではないという。執筆にあたってメーカーを取材した際、今後も続々と機能アップを計画しているという話を聞くことができた。
近々の予定としては、外部のメモリーへ撮影データを転送するプラグインの追加などが計画されているようだ。この機能が追加されれば、4K・360度の動画撮影を内蔵メモリーの残量を気にすることなく楽しめるのはありがたい。プラグインだけでなく、アプリや本体のファームウェアも、継続的なアップデートが予定されているそうなので、購入後はアップデートのチェックを忘れずに行っておきたい。
これからも進化し続けるカメラ、THETA Vでしか味わえない360度の世界に、ぜひ飛び込んでみて欲しい。
(折原一也)