ラズパイと合わせても1万円以下
スマートスピーカーは自作できる! 3千円で買える「Google AIY Voice Kit」レビュー
■自作の「OK, Google」が動いた!
現在販売されている「Google Home」などGoogle系(他には「Amazon Alexa系」と「LINE Clova系」がある)のスマートスピーカーには、もれなく「Google Assistant」が収録されている。これこそがソフトウェアの心臓部で、クラウドと連携しつつ音声認識および命令のフィードバックを行う。それなりの処理性能と通信機能が必要とされるため、価格性能比が高くコンパクトなRaspbery Pi 3はベストマッチといえる。
そのGoogle Assitantの機能にアクセスするためのソフトウェア環境が「Google Assistant SDK(https://developers.google.com/assistant/sdk/)」だ。このSDKを利用すれば、Google Assistantのサードパーティ製ハードウェアへの搭載/カスタマイズが可能になるが、Voice Kitに用意されたOSにはさらに「Google Assistant SDK for Python(https://github.com/googlesamples/assistant-sdk-python)」が収録されている。早い話が、Pythonで(Google系)スマートスピーカーのプロトタイプを開発できるのだ。
たとえば、Google Assistantと英語で天気や時刻の確認といった会話を行う場合、付属のPythonスクリプト「assistant_library_demo.py」を実行する。お約束の「OK, Google」で呼び掛け、「What's the weather today?」や「What time is it now?」などと質問すれば、期待どおりの答えが返ってくる。Googleカレンダーにイベントを登録しておくと、「What is my schedule in this week?」などと訊けば1週間の予定を読み上げてくれる。認識率の高さも、Google Homeなど市販の製品と変わらない。英語でのやり取りだが、これは確かにGoogle系スマートスピーカーだ。
日本語対応が気になるところだが、つい先日Google Assistant SDKの対応言語に日本語など数カ国語が追加された。今回のレビューには間に合わなかったが、「ねえ、グーグル」と話しかけて反応するようになる日も近そうだ。
■拡張ボードはHi-Fi再生につかえるのか?
と、これではオーディオ媒体的には面白くないので、Voice Kitに付属の拡張ボードがオーディオデバイスとしてどれほどのものか調査してみた。