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[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第207回】安定性◎の完全ワイヤレスイヤホンからガチDACまで、「ヘッドフォン祭2018」高橋敦のベスト5

公開日 2018/05/11 08:00 高橋 敦
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【第1位】MEZEの新作はイヤホンもすごい!

MEZE Audioは「世界初の平面磁界駆動型磁力ハイブリッド配列ヘッドホン」だという「EMPYREAN」(詳細記事)を発表し、展示していたわけだが……
当日の発表会では、ついでっぽくさらりと紹介されただけだったという新作イヤホン「RAI」も素晴らしかった!

アルミハウジングバージョン。サンプル機は素材がわかるようにか無塗装仕様

ブラスハウジングバージョン。こちらも塗装が一部剥がされてブラスとわかりやすくしてあった

4BA+1ダイナミック構成で「PENTA DRIVER HYBRID」技術を搭載!内部にメタルサウンドチューブ機構を用いることで音質を向上!……とのことだが、まあ何しろ発表会でもさらりと流されていただけなのでその詳細は不明。

ステム先端は3孔

ハウジングのこちら側にも特徴的な形状、配置、数のポートが開けられている

しかし展示機の音を聴けば、技術内容なんてその場ではどうでもよくなった!そして開発者がそこにいたのに!聞きそびれた!音が素晴らしいからこそ、後からすごく気になっているのだが……

会場試聴レベルでの印象としては、ダイナミック型のナチュラルな存在感や手応えをベースに、BA型の細やかな描写や空気感を見事に溶け込ませているといった感じ。アルミハウジング版とブラスハウジング版では、前者は上に向かっての抜けや広がりがスカッとし、後者は細やかな音の粒子にもしっとり感や重みを感じさせる。どちらも良い、そして装着感もまた良い。



というわけで、改めて今回の超個人的1位は、MEZE Audio「RAI」!本当に登場が楽しみなイヤホンだ。

ところでヘッドホンの「EMPYREAN」の名前は、メゼ氏の好きなアルバムのタイトルとのことだったが確認したところ、元レッチリ、ジョン・フルシアンテ氏のソロ作品「The Empyrean」ということで確認が取れた。たしかにあれは良いアルバムだ。

そういうところで共感できる開発者が作る音だからこそ、見事に僕にヒットするのかもしれない…そんなことを思ったりもする2018年、春のヘッドフォン祭であった。

高橋敦 TAKAHASHI,Atsushi
趣味も仕事も文章作成。仕事としての文章作成はオーディオ関連が主。他の趣味は読書、音楽鑑賞、アニメ鑑賞、映画鑑賞、エレクトリック・ギターの演奏と整備、猫の溺愛など。趣味を仕事に生かし仕事を趣味に生かして日々活動中。


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