HOME > レビュー > オーディオラックに新星現る。高純度アルミ+高度な加工技術が融合「ALVENTO」レビュー

【特別企画】期待を越える完成度

オーディオラックに新星現る。高純度アルミ+高度な加工技術が融合「ALVENTO」レビュー

公開日 2018/05/28 10:00 井上 千岳
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
ここに新たなオーディオラック・ブランドを紹介する。その名はALVENTO®(アルベント)。富山県を代表する老舗の機械器具製造会社であるカナヤママシナリー(株)と、創業170 年を迎える同県の家具店である(株)米三(コメサン)。ALVENTO®はこの2つの老舗のコラボレーションによって誕生したオーディオラックである。

ALVENTOは音響はもちろん、インテリアから、 空間全体まで提案できるブランドを目指して立ち上げられたブランド

その3大特徴は「高純度なアルミ合金」「高度な切削加工技術」「独自の熱吸収拡散ボード」。デビュー作にして完成の域にまで到達したALVENTO®シリーズのオーディオラック。その実力を井上千岳氏がレポートする。


ALVENTO 「AR-3」(¥590,000/税抜)

■開発の経緯について − アルミ加工技術を駆使したこれまでにないコンセプト

新しいラック・ブランドの誕生である。それも富山県黒部市という意外な場所からの登場だ。その名はALVENTO®(アルベント)。アルミやステンレスなどの金属加工に高度な技術を持つカナヤママシナリー(株)と老舗の家具屋である(株)米三との共同開発により、オーディオ産業への参入を図って立ち上げたブランドである。

富山県というところは昔から、金属産業に縁の深い地域である。古くは金、銀、鉛などの鉱山が数多く存在していたし、近代に入ってからは豊富な電力を利用した金属精錬も盛んだったようだ。

金属加工もそうした土壌から発展してきたもので、基礎的な技術に高度な内容を持つ地場産業が広く発達してきた。カナヤママシナリーもそのひとつで、アルミ溶接ステンレス溶接で独自の技術が知られている。

大型機械の納入のほかプリント基板のメッキ冶具など電子機器の製作も行い、さらに車イスや歩行車など福祉機器も手掛けている。

オーディオ製品はこのラックが初めてだが、アルミ加工技術を駆使したこれまでにないラックの開発が基本コンセプトである。

3段仕様の「AR-3」のほか、写真の4段仕様の 「AR-4(¥820,000/税抜)」や2段式の「AR-2」 (¥440,000 /税抜)もラインナップ

オールアルミのラックというものが、これまでになかったわけではない。しかしここまで本格的にアルミの特質を引き出そうとした例は、記憶のかぎりでは思いつかないのである。

ALVENTO®(アルベント)シリーズのオーディオラックのサイズ


次ページ高い強度と速やかな放熱を実現する構造

1 2 3 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE