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ソニーのサウンドバー「HT-Z9F」レビュー。フロントSPだけでアトモス/DTS:X対応「バーティカルサラウンドエンジン」がすごい
■専用リアスピーカー「SA-Z9R」を追加して、密度の高い360度サラウンド体験
リモコンのVERITCAL S.をONにして音場表現力を試した結果、音場の広がり、包囲感、高さのアップは確認できた。それでは、前後左右への移動表現はどうだろうか。定番の「Short Piece」の一篇「九十九」で試してみた。感心したのは、雷鳴や篠突く雨の音質に歪みっぽさがなく、現実感があるところだ。ただ、高さや包囲感など静的表現は立派だが、テレビ画面をはみ出してくるものの、さすがに後方へ回り込む360度移動は難しい。ここでオプションのリアスピーカー「SA-Z9R」を追加してみよう。
SA-Z9Rは個々に電源の接続が必要だが、ウーファーと同じくフロントとの接続はワイヤレス。電源ONでLEDが赤点灯から緑点灯に遷移し、フロントと接続完了となる。メニュー画面でリアおよびウーファーの接続状態を確認できる。
リアスピーカーを追加した効果は絶大だ。リスニングエリア内の音場密度が濃く豊かになり、音が散らばってほぐれ、反物の妖怪が主人公の侍の周囲をぐるぐる回るシーンでは音が360度旋回していく。テレビ画面が何倍も大きくなったようなスケール感が生まれる。
バーティカル・サラウンド効果を生かすため、スピーカースタンドを二台重ね、126cmまでリアスピーカー位置を上げてみた。効果はさらに躍進し、サラウンドアンプ+実音源5.1chスピーカーに遜色のない、密度が高く広々としたサラウンド音場になる。リアスピーカーの追加で、その分の音情報が引き算され負荷が軽減されたのか、フロント音場の分解能と鮮明さが向上した。
リアスピーカーを加えた状態で「ブレードランナー」をもう一度視聴してみる。空中パトカーの前後移動に、聴き手を太い音の槍が貫くような鮮鋭で、量感豊かな移動表現が生まれた。ただし、これはあくまで比較上の話で、フロントだけでも映画のダイナミックな音響の醍醐味は味わえる。
最後に、歌謡曲の配信ファイル(44.1kHz)を「DSEE HX」でハイレゾ相当にアップサンプリングして聴いてみたが、鮮度の高い爽やかな音楽再生が楽しめた。HT-Z9Fの音質は、物量を惜しみなく投入したHT-ST5000のハイファイ的緻密さとは、テイストをやや異にする。映画再生にフォーカスした、音離れがよく、明るく元気に前に出るキャラクターで、文字通りの一体型ホームシアターシステムだ。音質も映画サウンドの鮮鋭感と野性味と相性良く感じられた。
ソニーの「S-Force Pro Front Surround」は、音響がテレビ画面を離れて水平方向に回り込み、聴き手を包み込む表情豊かな音場表現が身上だが、「バーティカル・サラウンド」が加わって音場がさらに広く大きくなったことが確認できた。リビングなど、多くの家庭の部屋で、劇場のようなサウンドが楽しめるようになる。
もはやテレビのアクセサリーではない。サラウンドアンプ一台分のコストと簡単な設置で、映画館のような体験が手に入る。そこに本機の存在価値と魅力がある。
(PR企画 提供:ソニーマーケティング)