驚くほどの臨場感
この首掛けスピーカーがすごい! 音楽も映画もOKの万能モデル、JBL「SOUNDGEAR」レビュー
■テレビでSOUNDGEARを楽しむと迫力倍増! Bluetoothトランスミッターが優秀だ
続いてはスポーツだ。取材時はロシア・ワールドカップで日本代表がベスト16に進出し、日本全体がサッカーで盛り上がっていた。
スポーツはやはり大画面で楽しみたい。ということで、ここからは画面をiPadからテレビに変えた。このときに使うのが「SOUNDGEAR BTA」に付属するBluetoothトランスミッターだ。
小型で邪魔にならないサイズのBluetoothトランスミッターは、光デジタル音声入力端子とアナログ音声入力端子を備えている。テレビで使うときには、テレビの光デジタル端子とトランスミッターを、付属の光デジタルケーブルでつなげばよい。
トランスミッターの電源はmicroUSB端子から給電するのだが、今のテレビは給電用のUSB端子があることが多いので、そこから取ればOK。もしChromecastやFireTV Stickなどを使っていて、USB端子がふさがっている場合は、USB電源アダプターを別途購入しよう。
午前3時。のっそり起き出し、SOUNDGEARを首に掛け、ワールドカップの日本対ベルギー戦を見る。再生を初めてすぐに、スタジアムの歓声がぐるりと自分を取り囲む臨場感の高さに、思わず目を見張った。大げさではなく、まるでスタジアムに自分がいるような感覚なのだ。
自宅リビングにはAVアンプがあり、フロントスピーカーでバーチャルサラウンド再生も行えるのだが、音が文字通り頭の周りで鳴るSOUNDGEARの方が、音が自分を取り囲む感覚、そして音の広がり感に優れている。
迫力と臨場感はすさまじく、なおかつSOUNDGEARなら、何度も書いているように、深夜にある程度のボリュームを出していても、隣室で寝ている家族を起こす心配がない。あとはゴールシーンで思わず大声を出さないことだけを心がけよう(今回のベルギー戦ばかりは無理だったが…)。
さて、トランスミッターとSOUNDGEARのあいだは、aptX LL(Low Latency)というコーデックで接続される。これはBluetoothのコーデックの中でも、最も低遅延、つまり音を再生する際の遅れが少ないものだ。
iPhoneとSOUNDGEARをSBCで接続した際も、リップシンクはほぼ完璧に取れていたが、aptX LLで接続したテレビの音はさらにその上を行き、遅延が一切感じられなかった。
なお、SOUNDGEARとテレビのスピーカーの両方から音が出て、混ざって聞こえてしまう場合は、テレビのスピーカーを「消音」に設定しよう。多くの場合、テレビ内蔵スピーカーはミュートされても、光出力は行われるため、SOUNDGEARからの音だけを聴くことができる。
■SOUNDGEARはゲームとも相性抜群! ディレイなく快適にプレイ
ゲームでの接続は、まずはNintendo Switchで試した。一つ注意したいのは、Nintendo Switchをポータブルで使う際は、Bluetoothで音を飛ばすことができないということ。Bluetooth自体は内蔵しているのだが、これはコントローラー向けのもので、Bluetoothヘッドホンやスピーカーへの音声出力は行えないのだ。
ということで今回は、「TVモード」で、先ほどと同じく光デジタル音声出力 → Bluetoothトランスミッターを介し、「スプラトゥーン2」を遊んでみた。言わずと知れた人気ゲームだが、SOUNDGEARで遊ぶと楽しさは格別だ。音が広がるので、ステージがいつもより広く感じられる。また効果音のリアルさも特筆したい。たとえばインクに潜ったり出たりする際の「ポチャン」という水音が本物のようで、本当に自分がイカになって、スイスイと泳いでいるような気分になる。ブキからインクを発射する際の音も鮮明で、撃っているときはとても爽快。逆に撃たれたときの「やられた!」という悔しさも、より高まる。音が良くなっただけで、こんなにもゲームの楽しさが増すとは、正直言って予想以上だった。
さて、続いてAndroidスマホ「GRANBEAT」と接続し、スマホゲームを楽しんでみた。このときの接続はaptXで行われている。
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