[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第215回】そろそろ気になる首掛け/肩乗せスピーカー、ボーズ/JBL/ソニーの3製品を聴き比べ!
■肩乗せスピーカー3モデルをチェック
というわけで今回は、現時点での代表的な「肩乗せスピーカー」として、冒頭で紹介した3製品をチェック!
●BOSE「SoundWear Companion Speaker」(実売税込3万5,000円程度)
●JBL「SOUNDGEAR」(実売税込2万円程度。Bluetoothレシーバー付属パッケージは2万3,000円程度)
●Sony「SRS-WS1」(実売税込2万5,000円程度)
愛称にも示されているように、肩乗せスタイルという部分は共通でも、想定する使い方も、それに伴う使い勝手も、そしてもちろん音も、製品ごとに異なる。ユーザー側もそれぞれの用途や好みにフィットする製品を選ぶ必要がある。
まずは各製品の要点をピックアップし、おすすめの用途例を挙げてみよう。
●BOSE「SoundWear Companion Speaker」
・ボーズらしい柔らかく包み込むような音像と空間
・音も装着感もリラックス度が高い
・超余裕!な最大12時間再生
→家では着けっぱなしでいける、室内ウェアラブルスピーカーとしておすすめ
●JBL「SOUNDGEAR」
・新感覚すぎずオーディオとして正統派な感触の音像や空間
・aptX LL対応送信機との組み合わせでは低遅延で音ズレ抑制
→音楽でも映像でも、場面に応じて活躍させる自宅メインオーディオにおすすめ
●Sony「SRS-WS1」
・最もスピーカーライクで空気感豊かな音像と空間
・低音はバイブレーション機能で補強
・Bluetooth非対応で付属送信機が必須だが、代わりに遅延が少ない
→テレビ等と組み合わせてのパーソナルシアター構築におすすめ
音については好みがあるのでひとまず置くとして、機能性の面では、SOUNDGEARとSRS-WS1はそれぞれ手段は異なるものの、“低遅延”を実現している。映像コンテンツ再生時に音声だけをワイヤレス伝送した際に問題となる、音声と映像の音ズレを最小限に抑えてある。音楽単体コンテンツだけではなく、映像コンテンツも楽しみたい!という用途も考えて購入する場合には重要なところだ。
なお、SoundWearも今回のテストではそれほど目立った音ズレは感じられなかった。組み合わせるBluetooth送信側機器との相性にもよるだろうが、さほどシビアではないユーザーなら気にならないだろう。
それでは以降、各製品ごとに少し詳しく見ていく。
■BOSE「SoundWear Companion Speaker」
BOSE「SoundWear Companion Speaker」は実売税込で3万5,000円程度。
お値段的には他よりもちょい高い。しかし、高いかな…と思いつつ実物を見ると。外装の仕上げの良さなどに「高いだけのことはある」と納得させられる。そういったところまで含めて、安定のボーズだ。
外装の面では付属のジッパー式取り外しカバーも秀逸。ファブリック素材の肌触りが良いので、襟無しなど首回りの露出が多いシャツで装着し、スピーカーが肌に触れても嫌な感触ではない。取り外して洗えるのも嬉しい。カラバリは購入時にブラックかグレーかを選べる上に、オプションとしてミッドナイトブルー、ダークプラム、ヘザーグレーのカバーの単品販売も用意。