音質をワンランクグレードアップ
AKG「N40」「N30」がさらに魅力的に! キャンペーンでもらえる純正アップグレードケーブルをチェック
プレゼントのケーブル=いま別売されているケーブルと思い込んでいたのだが、送られてきたのは既存のものと細部が異なるケーブル。確かにモデル名を見直してみると「CN120-2.5e」「CN120-3.5e」というように末尾に “e” が入っている。どうも、今回のキャンペーンのためにわざわざ新しく製作されたケーブルらしい。
“e” のイニシャルは“エントリー”を意味するそうだが、実物を見る限り安っぽさは感じられない。まず、MMCX端子、Y字パーツ、プレーヤー側プラグには、既存モデルと全く同じ金属素材が採用されている。分岐部まで覆っている布外皮はグレーシルバーからブラックに変更されているが、色以外はほぼ同じに見える。ちなみにN40の標準ストレートケーブルが同じ黒布外皮だが、素材も太さも全く違う。
そればかりか、プレゼントのケーブルは気持ち柔らかくなっている印象で、取り回しがしやすくなっている。話を聞いてみると、導体が6N-OFCからOFCに変更されているということだが、編成や外皮の素材にも手が加わっているのかもしれない。いずれにしろ、扱いやすくなったのはありがたいかぎりだ。
■サウンドチェック 〜N40編〜
肝心のサウンドを、N40から最初に確認してみよう。試聴用のプレーヤーとして、Astell&Kern「SE100」を使用し、まずは同梱のストレートケーブルで音を確認する。これだけでも「充分魅力的な音では!?」と思ったものの、やはりアップグレードケーブルの効果は素晴らしい。
「CN120-2.5e」に交換すると音がグッと目の前に迫って、ダイレクト感の高まったサウンドに生まれ変わってくれる。おかげで、演奏のニュアンスが細かい部分まで伝わるし、ヴォーカルもリアルに感じられる。なによりも、ヌケの良い、伸びやかな音色傾向になってくれるのが嬉しい。決して高域が強調されているわけではなく、あくまでも自然な音色で、伸びやかな音色にシフトしてくれるのだ。
ニュアンス表現の細やかさはバランス駆動の恩恵がメインだろうが、サウンドの伸びやかさは「CN120-2.5e」自身のキャラクターだろう。とても清々しいサウンドだ。
せっかくなので、手元にある「CN120-2.5」とも比較してみた。すると、ほんの少しながらも「CN120-2.5」の方が低域に量感があり、解像感も僅かに有利という差を感じた。ハードロックはこちらの方がより迫力ある演奏に感じられるし、ヴォーカルの歌声も力強い。
とはいえ、「CN120-2.5」は1年以上使い続けたケーブルで、新品の「CN120-2.5e」とはコンディションが異なっていることを加味すると、両者のクオリティに思っていたほどの差はなさそう。例えばもし、「CN120-2.5e」も単体別売するにしても、2,000〜3,000円程度の違いしか生じなさそうだ。
■サウンドチェック 〜N30編〜
続いて、N30を試聴してみる。こちらもマイクリモコン付の付属ケーブルの音からチェックする。プレーヤーは変わらず「SE100」だ。N40よりもいい意味で力を抜いた、心地よいサウンドが楽しめる。