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“2000Ti”シリーズ3モデルを連続試聴

オーディオテクニカ「ATH-AP2000Ti」レビュー。表現力を磨き上げたチタンボディ採用プレミアムヘッドホン

公開日 2018/12/12 06:00 小原 由夫
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高い質感のチタニウムハウジングへ、長年のノウハウをふんだんに盛り込む

ヘッドホン「ATH-AP2000Ti」のチタニウムハウジングは、熟練した職人による精密切削技術にてひとつずつ丹念に削り出されたものを丁寧に磨き上げられているのが特色。鏡面仕上げのその表面は、鏡のような映り込みをみせ、そこはかとない高級感を醸し出している。

チタン削り出しのハウジングは、周囲がくっきり映り込むほどに磨き上げられている

手に持つと、拍子抜けするほどに本体は軽い。ここまで軽量でありながら剛性はひじょうに高く、余計な響きを一切発生させない作りなのである。これはチタンだけでなく、フレームやアーム、スライダー部に採用されたマグネシウムの貢献も無視できず、単に軽さだけでなく、ヘッドホン全体の重量バランスの最適化にもつながっている。また、そのヘッドバンド内側にシリアルナンバーがマーキングされており、日本国内で1台1台、入念に組み立てられている。

ヘッドバンド部にマグネシウムを用いるなど重量バランスにも配慮しており、装着感は軽い

パーメンジュール磁気回路と純鉄ヨーク、そしてDLC(Diamond Like Carbon)コーティングが施された振動板の組み合わせは、本機が初めてではないが、純鉄ヨークを用いた53mmドライバーを独自開発の「D.A.D.S.(Double Air Damping System)構造としたのが画期的。

パーメンジュール磁気回路と純鉄ヨーク、DLC振動板を硬質樹脂でがっちり固定する

ちなみに「D.A.D.S.」とは、空気のバネ性を活用して伸びのある低音を再現する、オーディオテクニカの特許技術である。さらに高強度な硬質樹脂材の成型バッフルが、そのドライバーユニットをがっちりと支える土台となっているのも見逃せない。

この部分には、耳からハウジングまでの音響空間を1/2に仕切るポジションとなるようボイスコイルが配置される構造「コアマウントテクノロジー」も盛り込まれている。

「D.A.D.S.」「コアマウントテクノロジー」により、空気圧を適切に管理する

イヤーパッドは、しなやかでしっとりとした肌触りながら、耐久性も高いシープスキン製で、低反発素材と組み合わせた立体縫製イヤーパッドになっている。

イヤーパッドやヘッドバンドは肌触りもよく、クッション性も抜群

次ページ音質面だけでなく、装着感やアクセサリーまで考慮

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