さらなる進化を果たした人気シリーズ最新モデル
クアルコム製チップが進化のカギに。ヤマハのAlexa内蔵サウンドバー「YAS-109」詳細を開発陣に聞いた
■サウンドバー+Amazon Alexaは抜群の相性
スマートスピーカーをはじめ、ボイスコントロールでメジャーの一角を占めるAmazon Alexa。国内メーカーのサウンドバーでは、YAS-109がいち早くAmazon Alexa内蔵を実現した。サウンドバーにAmazon Alexa機能を内蔵するということは、単なる機能の合体ではなく、音声認識力の向上において絶大な効果があるという。
開発を担当した片山氏によると、サウンドバーは設置される位置が概ね特定でき、発話者の位置も想定できるので、360度対応のスマートスピーカーよりも「声」を拾いやすいという。また当然ながら、自ら再生している音を把握しているので効果的にキャンセリングでき、大音量で映画を楽しんでいる最中でも、ウェイクワード「アレクサ」に的確に反応できる。その後は、再生音量を絞ることで、続くワードを確実に取り込めるというわけだ。
また、内蔵マイクは再生音の影響を受けないよう、筐体内で3重にシールドが施されるなどヤマハの音響ノウハウも注入。結果、Amazonが規定する水準を大きく上回る認識能力を発揮するという。
テレビ周辺にスマートスピーカーを設置すると認識率が低く、筆者も大声で「アレクサ」と叫ぶのは辛かった。サウンドバー+Amazon Alexaなら、音声コントロール体験を大きく改善してくれるのだ。
■音質も音場再現性も大幅にアップ! クアルコム製チップが貢献
YAS-109の特徴は先述の通り「使いやすさ」であるが、音質や音場再現に関わる細部のブラッシュアップも図られているという。
片山氏によると、音の出口であるスピーカードライバーも、振動版やボイスコイルから新規開発。音質の向上はもちろん、精度を高め、製造上のバラつきを少なくすることで、音場再現も向上するという。
天井方向を含め立体的なイマーシブサラウンドをバーチャルで再現する「DTS Virtual:X」は高度な演算が肝だが、その結果を忠実に音としてスピーカーから放出できるかどうかが効果を大きく左右するというわけだ。調整はアコースティックな手法を主とし、イコライザーに極力頼らないことで、高音質化にも注力したそうだ。
そして、DTS Virtual:Xの高度な演算を担うのが、クアルコムのDSPとなる。DTS Virtual:Xと組み合わせて、5つの音場モード(映画・音楽・スポーツ・ゲーム・テレビ番組)が利用できるのも本機ならではと言い、さらに片山氏は効果の面でも自信を見せる。
具体的には、一般的なDTS Virtual:X搭載製品は、音場モードとしてDTS社が用意するDTS Virtual:Xひとつしか持たないが、ヤマハはDTSとの協業で5つの音場モードを設け、納得行くまで各パラメーターの詳細な追い込みを実施。両者のノウハウを持ち寄よって完成度を高め、他社製品とは一線を画す仕上がりを可能にしたという。
この点についても、片山氏はクアルコム社のDSPを高く評価する。なぜなら、その演算性能の高さに加え、こうした多項目にわたる繊細なパラメーターの追い込みが可能で、しかもそれを短時間で実行できるSDK(ソフトウェア開発環境)の秀逸なのだという。
エントリーラインのサウンドバーにこれほどの熱量をつぎ込んでいるとは想像だにしなかったことだが、多くのユーザーが利用するエントリーラインに注力するのは意義深い。ヤマハの真摯な姿勢と人気の秘密を垣間見た思いだ。
スマートスピーカーをはじめ、ボイスコントロールでメジャーの一角を占めるAmazon Alexa。国内メーカーのサウンドバーでは、YAS-109がいち早くAmazon Alexa内蔵を実現した。サウンドバーにAmazon Alexa機能を内蔵するということは、単なる機能の合体ではなく、音声認識力の向上において絶大な効果があるという。
開発を担当した片山氏によると、サウンドバーは設置される位置が概ね特定でき、発話者の位置も想定できるので、360度対応のスマートスピーカーよりも「声」を拾いやすいという。また当然ながら、自ら再生している音を把握しているので効果的にキャンセリングでき、大音量で映画を楽しんでいる最中でも、ウェイクワード「アレクサ」に的確に反応できる。その後は、再生音量を絞ることで、続くワードを確実に取り込めるというわけだ。
また、内蔵マイクは再生音の影響を受けないよう、筐体内で3重にシールドが施されるなどヤマハの音響ノウハウも注入。結果、Amazonが規定する水準を大きく上回る認識能力を発揮するという。
テレビ周辺にスマートスピーカーを設置すると認識率が低く、筆者も大声で「アレクサ」と叫ぶのは辛かった。サウンドバー+Amazon Alexaなら、音声コントロール体験を大きく改善してくれるのだ。
■音質も音場再現性も大幅にアップ! クアルコム製チップが貢献
YAS-109の特徴は先述の通り「使いやすさ」であるが、音質や音場再現に関わる細部のブラッシュアップも図られているという。
片山氏によると、音の出口であるスピーカードライバーも、振動版やボイスコイルから新規開発。音質の向上はもちろん、精度を高め、製造上のバラつきを少なくすることで、音場再現も向上するという。
天井方向を含め立体的なイマーシブサラウンドをバーチャルで再現する「DTS Virtual:X」は高度な演算が肝だが、その結果を忠実に音としてスピーカーから放出できるかどうかが効果を大きく左右するというわけだ。調整はアコースティックな手法を主とし、イコライザーに極力頼らないことで、高音質化にも注力したそうだ。
そして、DTS Virtual:Xの高度な演算を担うのが、クアルコムのDSPとなる。DTS Virtual:Xと組み合わせて、5つの音場モード(映画・音楽・スポーツ・ゲーム・テレビ番組)が利用できるのも本機ならではと言い、さらに片山氏は効果の面でも自信を見せる。
具体的には、一般的なDTS Virtual:X搭載製品は、音場モードとしてDTS社が用意するDTS Virtual:Xひとつしか持たないが、ヤマハはDTSとの協業で5つの音場モードを設け、納得行くまで各パラメーターの詳細な追い込みを実施。両者のノウハウを持ち寄よって完成度を高め、他社製品とは一線を画す仕上がりを可能にしたという。
この点についても、片山氏はクアルコム社のDSPを高く評価する。なぜなら、その演算性能の高さに加え、こうした多項目にわたる繊細なパラメーターの追い込みが可能で、しかもそれを短時間で実行できるSDK(ソフトウェア開発環境)の秀逸なのだという。
エントリーラインのサウンドバーにこれほどの熱量をつぎ込んでいるとは想像だにしなかったことだが、多くのユーザーが利用するエントリーラインに注力するのは意義深い。ヤマハの真摯な姿勢と人気の秘密を垣間見た思いだ。
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