[PR]年末最大の話題作の実力に迫る
型破りの挑戦、驚きのサウンド。オーディオテクニカの“世界初機構”採用イヤホン「ATH-IEX1」開発者インタビュー
想像していた以上に、ニュートラルなバランスに纏められている。そして、解像感、S/Nともに良好だ。おかげで、とてもピュアな、とても清々しいサウンドを楽しめた。
なによりも、マルチドライバー構成であることを忘れてしまいそうなくらい、低域から中域へのつながりがよい。おかげで、男性ボーカルはリアルな歌声を聴かせてくれるし、女性ボーカルもどこか可愛らしい、活き活きとした歌声を楽しませてくれる。ネットワーク回路を持たず、アコースティックだけでこの音を実現するとは驚きだ。高域は、鋭さや雑味のない、聴きやすく、伸びやかな音色。BAをスーパートゥイーターとして活用している効果だろうか、とても清々しいイメージだ。おかげで、ピアノは普段よりもタッチの軽やかな演奏に聴こえるし、ハイハットやシンバルは煌びやかさを保ちつつ鋭すぎず心地いい。
いっぽうでパッシブラジエーターの効果が注目される低域だが、しっかりとした量感が確保されているものの、目立ったピークは皆無で、優しい広がりを持ち合わせていて驚かされた。もちろん解像感はしっかり確保されているので、ベースの音階やバスドラムのアタックやキレがよく、特にハードロックやジャズなどではグルーブ感の良好な演奏を楽しめる。
今回の試聴では、いくつかのハイレゾ対応のデジタルオーディオプレーヤーで試聴してみたが、特に良好な相性を示してくれたのがソニー・ウォークマン(「ZX300」および「ZX500」)だった。特に4.4mmバランス出力ケーブルとの接続では、ダイナミックレンジ、S/Nともに素晴らしい実力を見せてくれた。この組み合わせは必聴だ。
ヘッドホンアンプ次第で表現力がさらに高まりそうな、底の見えない実力を持ち合わせている。まさにオーディオテクニカのものづくりが結実した至高の存在といえるだろう。
本記事は「プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.13」からの転載です。雑誌の詳細はこちら。
(協力:株式会社オーディオテクニカ)