世界初、ズーム全域で開放F値1.7を実現!
従来の常識を覆す新世代のズームレンズ。パナソニック「LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm / F1.7 ASPH.」レビュー
■従来の常識を覆したズームレンズのニュージェネレーション
今回、フォトスタイルは「スタンダード」と「風景」、「L.モノクローム」を選択した。カラーはルミックス特有の適度な鮮やかさが心地よく、メリハリもあって万人受けの良い仕上がり。オートホワイトバランス(AWB)も良好で、屋内外問わず、おおむね満足のいくものだ。
階調だけで見せる白黒は、カラー以上に好みも分かれるが、「L.モノクローム」はシャドウ部に深みがあり、いつもより写真が上手くなったと錯覚するような出来栄え。今やレンズ性能を活かすには優れたボディも必要なことがよくわかる。ボディといえばDC-G9は防塵防滴だが、本レンズも同様の防塵防滴仕様。高い堅牢性と共に、悪天候下でも安心して使えること請け合いだ。
本レンズの立ち位置を、単なる標準ズームレンズの延長線にあるバリエーションとして捉えてしまうと、プライスやボリュームから二の足を踏みがちだが、技術の進化により、大口径広角単焦点レンズがズーム化されたものと捉えるといかがだろうか。
ズーム全域で開放F値1.7を実現したのは、デジタルカメラ用交換レンズとして世界初とのこと。長年、大口径ズームレンズの開放F値は2.8とされてきたが、それを一足飛びに超えたレンズが登場したのだから、選ぶ側の視点も従来のままでなく、切り替えが必要だ。機動性の高さに比重を置けば、それを一気に解決してくれるのが本レンズ。心の底からズームレンズのニュージェネレーションを歓迎したい。