【PR】前モデル自腹購入ライターが実力検証
最高画質がさらに “驚愕” 進化、新4K有機ELレグザ「X9400」は新たな極みへ
X930とX9400をいざ並べてみると、まず外見がリニューアルされていることに改めて気づく。X930は背の低いスタンド型だったのに対して、X9400ではスタンドの横幅が画面幅いっぱいまで広がり、さらに高級感のある洗練されたデザインになった印象だ。一方、UIなどは従来モデルを踏襲しているほか、全録機能「タイムシフトマシン」などの特長も引き継いでいる。
X9400の高画質を実現するベースとなっているのが、回路を新設計した高画質エンジン「ダブルレグザエンジン Cloud PRO」。実は、2019年モデルのX930が搭載していた「レグザエンジン Professional」の時点で2基のLSI構成だったのだが、今回さらにチップを増やして3基のLSI構成となった。
昨年モデルと並べて実際に使ってみると、どんな番組を見ても自然と画質の違いに目を行く。例えば、地デジのテレビ朝日『モーニングショー』では、X930でも十分キレイだったはずが、X9400は画面全体の明るさとクリアさが全く別次元だ。
照明も十分な明るいスタジオセット撮影である番組の特性をうまく活用しているし、番組内に登場するパネルやテロップの白さもクリアに映し出す。わずかに赤色、青色の発色が強めになり人肌も血色が良くなるが、白い被写体はキチンと白く映せている。この白の表現こそが正しく映像表現できている証だ。
レグザの強みである、人肌のシワまで描写するような表現力、ノイズを抑える効果も向上していて、65型という大画面で地デジを見ても高精細、かつノイズも目立ちにくくクリア。X930の画質も充分に高いレベルにあるが、X9400を見てしまうと正直物足りないと思い始めてしまった。
4K HDRの番組についても触れておこう。NHK BS4Kチャンネルで放送されている『麒麟がくる』でチェックした。番組を見たことのある人なら、炎をバックに「麒麟がくる」と題字が入るオープニングはすぐに浮かぶだろう。旧機種のX930では炎のトーンもドライで題字の白も若干グリーンがかかるのだが、X9400は赤い炎の色により深みを増しつつ階調性も見せていく。「麒麟がくる」の題字は白く、そして高輝度に眩しく抜ける。
第21回「決戦!桶狭間」は桶狭間の戦い前夜から当日の早朝と暗めのシーンが続く回。X930は全編を通して落ち着いた映像表現を見せるのに対し、X9400では暗所からの立ち上がりが鋭くなり、暗がりの人物の表情や武具まで重厚感ある色味で再現される。より緻密な色再現によって、まざまざと画面の情報を引き出しているのだ。
■新機軸の独自機能「クラウドAI高画質テクノロジー」
さて、『麒麟がくる』は4Kと並行して地デジの総合チャンネルでも放送されている。番組制作自体は4K/HDRで行い、地デジではそれを2Kにダウンコンバートして放送しているため、地デジで第1話の放送が始まった直後には色味が派手という声もあがっていた(その後放送を重ねるうちに直近では幾分か落ち着き始めている)。そんな特徴的な番組の色のトーンを、本来の製作者の意図に合わせる機能がある。それが、新機能「クラウドAI高画質テクノロジー」だ。