■素直で上質な絵作り、必要十分な高感度性能
画質は、ニコンらしい素直で上質な絵作り。フルオートのままでも十分によく写るが、ホワイトバランスを「自然光オート」に設定すれば、より見た目に近い雰囲気の色調となる。また、Dライティングも「オート」に設定しておけば、フルサイズ機らしい、幅広いグラデーションをさらに体感することができるだろう。
最高感度は、上位機「Z 6」と同等となるISO 51200。実際に比較してみると、裏面照射型センサーを採用した「Z 6」よりも、本機のほうが若干ノイズが多めだ。しかしISO25600であれば実用十分なノイズレベルであり、通常使用で高感度性能に懸念を感じることは、まずないだろう。
ちなみに本機は、ボディ単体販売に加え、軽量コンパクトな標準ズーム「NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3」を同梱した「Z 5 24-50 レンズキット」と、高倍率ズーム「NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR」を同梱した「Z 5 24-200 レンズキット」が用意されている。
携行性やコストを重視するなら前者、レンズ1本で幅広い被写体をカバーするなら後者がおすすめだが、12月11日には、3つ目の選択肢として、プレミアムシリーズ「S-Line」の標準ズーム「NIKKOR 24-70mm f/4 S」と、限定パッケージにアクセサリーがセットされた「Z 5 24-70 限定セット」が新たにラインアップされる予定だ。
軽量コンパクトな「Z 5 24-50 レンズキット」と比べ、レンズはやや大きくなるものの、望遠側が70mmまでカバーでき、撮影領域がグッと広がる点は大きな魅力。しかも予備バッテリーや、画質への影響がほとんどなくレンズ本来の描写性能を損なわない高性能保護フィルター「ARCREST」も同梱されるなど、Zマウントレンズの最高峰「S-Line」の優れた描写力を、より手軽にお得に楽しめるレンズキットとして歓迎したい。