DGP2021で「審査委員特別賞」「総合金賞」を受賞!
完成度の高さが際立つフルサイズ機、ニコン「Z 5」「D780」特別レビュー
■「撮る」ことの快感を強く感じさせてくれる「D780」
むしろ、カメラらしさやメカとしての完成度の高さ、光学ファインダーを通して感じるリアルな光、シャッターのフィーリングなど、人によってはクラシカルに感じるかもしれないが、写真を「撮っている」という実感の強さは、デジタル一眼ならではの大きな魅力だ。
中でもAF性能は、フラグシップ機「D5」からアルゴリズムを受け継いでおり、動き物の撮影で大いに威力を発揮する。メカ部分も大幅に進化しており、ミラーショックがよく抑えられておりブレも少ない。さらに撮像部分には、ミラーレス機「Zシリーズ」の技術も盛り込まれており、ライブビュー撮影もストレスなく快適だ。
画質も、フルサイズ機ならではの“懐の深さ”を感じさせるもので、安心感のある仕上がり。今回、改めてじっくりと試用し、「”撮る”ことの快感」は、まだまだレフ機のほうがミラーレス機よりも勝る部分があると実感した。息の長い魅力を感じさせてくれる、きわめて完成度の高いモデルといえるだろう。