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音も機能も「即戦力」! テクニクスの人気一体型オーディオ “OTTAVA f” 第2世代機レビュー

公開日 2021/03/05 06:30 山本 敦
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立体的なボーカルや豊かで力強い低音、一体感のある温かなサウンド

さっそく音質のインプレッションからお伝えしよう。SC-C70MK2は初代モデルと内蔵するスピーカーシステムの構成は変えていないが、ユニットのチューンアップを図ったことで聴感上の音の広がりやつながりの良さを改善した。伸びやかさと豊かなメリハリにもインパクトがある。

最初はiPhone 12 Pro MaxでApple Musicの音源を再生。AirPlay 2によりSC-C70MK2にストリーミングしながら、YOASOBIのアルバム「THE BOOK」から『夜に駆ける』を再生した。

広々とした透明な空間を疾走感をあふれる音楽が駆け巡る。ボーカルの質感がとてもなめらかできめ細かく、シャープな輪郭の声が立体的に浮かび上がってくる。ピアノのメロディは立ち上がりが鋭く音色も鮮やか。重低音もブレがなく鋭く打ち込まれる。ロックやポップス、ジャズのアップテンポな楽曲の躍動感の心地よさに引き込まれる。

一体感のある豊かなサウンドに包まれる、本格オーディオ体験をじっくり楽しめる

続いて、iPhoneによりAirPlay 2の機能を利用してSC-C70MK2にアクセスした状態で、音楽サービスをAmazon Music HDに切り換えて楽曲を聴いた。AirPlay 2ならばAmazon Music HDのハイレゾ配信楽曲も最大48kHz/24bitの音質で楽しめる。楽曲はキリンジのアルバム「ペイパードライヴァーズミュージック(2018 Remaster)」からULTRA HD配信の『汗染みは淡いブルース』を聴いた。

濃厚なメロディが部屋一杯に広がる。温かくて力強いサウンドだ。パーカッションや管楽器も参加する音数の多い楽曲だが、SC-C70MK2はゆったりとボーカルを包み込みながら、一体感あふれる音楽を楽しませてくれる。

重心の低いベース、ドラムスなど、低音楽器の骨太で安定感の豊かな鳴りっぷりもいい。筆者宅では特に、Space Tune Autoの効果がシャープで張りのある低音再生に大きく表れたように感じる。

同じキリンジのアルバム「3(2018 Remaster)」から『エイリアンズ』のULTRA HD配信を聴いてみると、アコースティックギターやシンセサイザーの甘いハーモニーに包まれる。体の芯に溶け込むような温かいサウンドにぐっときた。

Amazon Music HDなどの音楽配信サービスは、一部で楽曲の歌詞表示にも対応している。iPhoneの画面が見やすくなるよう、アクセサリーを活用してSC-C70MK2の天面にスマホを立てたら、“おうち時間” に煮詰まってきた時に本機の “いい音” でカラオケも楽しむことができ、とても良かった。

操作は付属リモコンはもちろん、専用アプリ「Technics Audio Center」からも行える

ラストにYOASOBIの『夜に駆ける』を96kHz/24bitのハイレゾ版アルバム「THE BOOK」をUSBストレージに保存し、聴き比べてみた。

空間の奥行きの深さ、音楽の立体感はやはり格段に違う。ボーカルのフォーカスがさらに引き締まって冷たい緊張感が漂ってきた。音楽と真っ正面から向き合ってじっくりと聴きたくなってくる。本機がハイレゾ音源のクオリティをしっかり表現できる能力を備えていることがわかった。

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