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ニコンのカジュアルな実力派「Z fc」、Z初のマクロ「NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S」特別レビュー
■待望のマクロレンズ「NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S」
マクロレンズというと近距離撮影専用と思っている方も多いが、収差が増えやすいマクロ域でも高画質を実現する万能な高性能レンズであり、実は通常撮影時にもきわめて高い描写性能を発揮する。そして本レンズは、AF駆動方式に新開発の「マルチフォーカス方式」を採用することで、その万能さをさらに磨き上げた新世代レンズだ。
マクロから近距離撮影での描写力はきわめて良好。絞り開放から画面周辺までとてもシャープでクリアだ。もちろん色収差を感じることは微塵もない。もはや被写界深度以外の理由で絞りを絞る必要を感じさせないレベルである。
マクロレンズは被写界深度が浅いため、本来、自然な立体感描写にはボケが重要なポイントになるわけだが、この「切れ味」と「ボケ味」を高いバランスで両立したレンズはきわめて希だ。そうした意味でも本レンズは、まさに理想的なマクロレンズといえるだろう。
次ページ優れた描写性能と高速AFを両立。手ブレ補正の効きも抜群