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DGP2022で総合金賞W受賞を達成!

ニコンのカジュアルな実力派「Z fc」、Z初のマクロ「NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S」特別レビュー

公開日 2021/11/05 06:30 山田久美夫
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■待望のマクロレンズ「NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S」


Zシリーズユーザー待望となる、Zマウントレンズ初のマクロレンズ「NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S」。価格は144,320円(税込)
一方、「NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S」は、Zマウントレンズ初のマクロレンズであり、Zシリーズのユーザーにとって待望のレンズだ。今夏発表された「デジタルカメラグランプリ2021SUMMER」でミラーレス用交換レンズ部門の総合金賞に輝いた「NIKKOR Z 50mm f/1.2 S」に続き、Zマウントレンズとしては2期連続での総合金賞受賞となる。

マクロレンズというと近距離撮影専用と思っている方も多いが、収差が増えやすいマクロ域でも高画質を実現する万能な高性能レンズであり、実は通常撮影時にもきわめて高い描写性能を発揮する。そして本レンズは、AF駆動方式に新開発の「マルチフォーカス方式」を採用することで、その万能さをさらに磨き上げた新世代レンズだ。


本レンズの仕様は、歴代ニッコールからの定番であるが、Zマウントレンズとなり、さらなる高画質化を実現するべく光学設計を一新。実際に試用して感心したのは、やはり卓越した描写性能だ。まさに「切れ味」と「ボケ味」を両立させた、理想的な高画質レンズに仕上がっている。

マクロから近距離撮影での描写力はきわめて良好。絞り開放から画面周辺までとてもシャープでクリアだ。もちろん色収差を感じることは微塵もない。もはや被写界深度以外の理由で絞りを絞る必要を感じさせないレベルである。


しかも、従来のマクロレンズのように、ピント面の解像度だけを最重視し、ボケが汚くなるという傾向も一切ない。とても自然でなだらかなボケ味を実現している。

マクロレンズは被写界深度が浅いため、本来、自然な立体感描写にはボケが重要なポイントになるわけだが、この「切れ味」と「ボケ味」を高いバランスで両立したレンズはきわめて希だ。そうした意味でも本レンズは、まさに理想的なマクロレンズといえるだろう。

次ページ優れた描写性能と高速AFを両立。手ブレ補正の効きも抜群

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