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圧倒的な描写力を誇る大口径標準レンズ、ニコン「NIKKOR Z 50mm f/1.2 S」特別レビュー
本レンズは、ニコンのミラーレスカメラ「Zシリーズ」向けの交換レンズ「NIKKOR Z レンズ」に新たに加わった、最新のフルサイズ対応大口径標準レンズ。NIKKOR Z レンズの中でも、より高い基準をクリアした「S-Line」に属するレンズである。
■NIKKOR Z 50mm f/1.2 S
SPEC ●焦点距離:50mm ●絞り値:F/1.2-F/16 ●最短撮影距離:0.45m ●フィルター径:φ82mm ●外形寸法:約φ89.5mm×150mm ●質量:約1090g ●対応センサーサイズ:フルサイズ ●対応マウント:ニコンZ
ニコンは、Zシリーズおよび「ニコン Z マウントシステム」の立ち上げにあたり、システムの基盤であり、思想そのものといえるマウントを一新。レンズ設計の自由度を向上させ、光学性能をよりいっそう高めるため、大口径かつショートフランジバックを採用した「Zマウント」を新たに開発した。
そのZマウントを採用したレンズ群がNIKKOR Zレンズであり、システムの立ち上げから3年弱が経った現在、ラインアップはテレコンバーターまで含めて18本にまで増加。その中で“これぞNIKKOR Z レンズ!”といいたくなる代表的なレンズとして注目を集めているのが、昨年12月に登場した本レンズ、「NIKKOR Z 50mm f/1.2 S」である。
だが、このレンズは、一切の妥協を排して光学性能をとことん追求したNIKKOR Z レンズの最高峰ではあるが、マニュアルフォーカス専用であり、価格も高額かつ受注生産。いわばシリーズの“象徴”というべきレンズである。
一方、本レンズは、光学性能を追求しつつも、各社含めた同クラスレンズと比べて標準的な価格設定を実現、オートフォーカスにも対応と、いわゆる一般撮影向きの大口径標準レンズだ。
つまり、前述の「NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct」が技術の粋を結集させたNIKKOR Z レンズのフラッグシップであるのに対し、名実ともにNIKKOR Z レンズの代表格というべき存在が、本レンズだといえるだろう。