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圧倒的な描写力を誇る大口径標準レンズ、ニコン「NIKKOR Z 50mm f/1.2 S」特別レビュー
■大口径標準レンズの今後の指標となる逸品
今回じっくり試用してみて、期待に違わぬ、いや期待以上の描写力を備えたレンズであることが確認できた。また、Zシリーズおよび「ニコン Z マウントシステム」が目指す世界が、単なる従来の延長上の「高画質」とは一線を画すレベルであることを実感させられた。
写真は立体を平面に置き換えるもの。その中で、いかに自然で立体的な描写ができるのか。それを追求したニコンからの回答が、この「NIKKOR Z 50mm f/1.2 S」であり、今後、写真用レンズが目指すべき指標と方向性を明確に示したレンズといえるだろう。
余談だが、冒頭でも少し触れた通り、NIKKOR Z レンズのラインナップは、すでに超広角から超望遠まで、通常の撮影領域はほぼカバーできるシステムへと大きく拡がっている。
本レビューの作例撮影では「NIKKOR Z 50mm f/1.2 S」と共に、超高倍率ズーム「NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR」も一緒に持ち歩いたが、このレンズも各社の同クラスレンズと比べて飛び抜けて高い画質を実現している。
「NIKKOR Z 50mm f/1.2 S」1本だと、カバーできる被写体も限られるが、常用焦点域の大半を1本でカバーできる「NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR」があると、大半のシーンを趣味と実用の両面から高画質にカバーできるため、相性のよい組み合わせだと感じた。
NIKKOR Z レンズ初となる、待望のマクロレンズ「NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S」、「NIKKOR Z MC 50mm f/2.8」の発売も発表され、今夏にはラインナップも20本(テレコンバーター含む)まで増加。さらに軽量コンパクト設計の単焦点レンズ「NIKKOR Z 28mm f/2.8」、「NIKKOR Z 40mm f/2」の開発も発表されるなど、ますますNIKKOR Z レンズから目が離せなくなりそうだ。