【PR】中身も外観もこだわり抜いた完全オリジナル
ついに登場、final「ZE3000」レビュー!その音は完全ワイヤレスであることを忘れさせる
E3000やA3000など有線イヤホンの流れを汲むもので、口径は6mmと完全ワイヤレスイヤホンとしてはごく一般的なサイズではあるものの、シリコンエッジを採用しつつ射出成形によって振動板を形作ることで、接着剤の使用を排除している。これが大きなメリットを生み、個体差が格段に少なくなるとともに、音質面でもアドバンテージをもたらしているという。
さらに、シリコンエッジを採用することでエッジ部分を細くすることができ、振動板サイズも9mmドライバーと同等の面積を確保できたという。これらによって、「f-Core for Wireless」ドライバーは、歪み率0.8%という数値を実現している。
アンプなど電気的な部分での歪み率は1万分の1、10万分の1という数値はざらにあるが、一方でドライバーなどハードウェアの歪み率は、1%を切るのがなかなか難しいと言われている。しかも、小口径になればなるほど厳しくなっていくそうだ。
そんな中で「f-Core for Wireless」ドライバーが0.8%の歪み率を実現したということは、finalブランド製品として自信を持ってユーザーにお勧めできる、良質なサウンドを作り上げることができたことに繋がっているのだという。
加えて、イヤホンの筐体内部の音響空間の圧力を最適化し、筐体外部へのベント無しで有線イヤホンと同等の音作りを可能にする「f-LINK(エフリンク)ダンピング機構」を採用することで、「f-Core for Wireless」ドライバーの良質さを活かしたさらなるサウンドの向上と、IPX4の防水性能を巧みに両立している。
このほかにも、aptX Adaptiveコーデックの48kHz/24bit再生にも対応しており、こと音質に関しては、全方位から徹底して注力したことがわかる。ノイズキャンセリング機能こそ非搭載だが、ここまでfinalらしい、オリジナリティが詰め込まれた音質重視の製品が、1.5万円前後で入手できるほうがありがたいと感じる。
■final音質をワイヤレスでも実現。ニュートラルながら迫力も兼備した、絶妙なバランス
肝心のサウンドだが、finalが日頃からアピールしている “トランスペアレントな音” という表現がピッタリだ。フォーカスがよく、解像感も高い。音色表現はニュートラルに纏め上げられている。
finalユーザーには、型番から想像されるfinalの有線イヤホン「E3000」というよりも、イヤホン本体のデザインが共通している「A3000」に近いイメージと表現すると伝わるだろうか。
余計なメリハリはつけず、それでいて迫力はしっかり兼ね備えた、絶妙なサウンドといえる。演奏全体をバランスよく再現し、音楽ジャンルを選ばない懐の深さを持っている。クラシックからJポップまで、それぞれの魅力がしっかりと引き出されている印象だ。
たとえばピアノ演奏では、タッチのニュアンスまでしっかりと伝わってくる、きめ細やかな表現力が秀逸。ドラムのハイハットやスネアの音など、“そうそう、実際はこういった複雑な音なんだよ” と、思わず頷きたくなるリアルさを感じられる。
女性ヴォーカルは、アーティストそれぞれの声の魅力や違いが感じられ、聴いていてとても楽しい。さらに空間的な表現も的確で、TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDなど空間表現にこだわるアーティストの楽曲の魅力も堪能できる。また、そういった音作りの恩恵か、音量を上げて存分に音楽を楽しむことも、反対に音量を控えめにしてBGM的に音楽を楽しむこともできる。シチュエーションに合わせて音楽を自由に楽しめるのはありがたい。
ZE3000は、あのfinalが時間をかけ開発を進めてきただけあって、完全ワイヤレスイヤホンであることを忘れてしまうほど、音質的な魅力を持った製品に仕上がっている。
そしてサウンドはもちろん、しっかり安定しながらも軽快な装着感や、触れ心地の良い塗装の仕上げといったモノとしての魅力も兼ね備えている。多くの人にオススメしたい良質な完全ワイヤレスイヤホンだと断言しよう。
(協力:final)