<山本敦のAV進化論 第206回>
Pixel 6とiPhone 13にも使える!第2世代「Pixel Stand」の良い点・悪い点
■スマートホーム機能で照明の操作もできた
Pixel 6とPixel Standを組み合わせると使える「最適化モード」は、スマホの充電を使用状況に合わせて最適化して、内蔵バッテリーの劣化を防いでくれる。チャージ速度を「最大」にすると、特に静かな夜間は「サーッ」というファンノイズが鳴ることから、帰宅後に急ぎチャージが必要でない限りは、「最適化モード」をデフォルトの設定にして使う方が正解ではないかと筆者は思う。
スマートホーム機能は、グーグル純正のセキュリティカメラ「Google Nest Cam」のほか、Googleアシスタントに対応するIoTデバイスの遠隔操作に対応する。筆者宅に設置しているスマート照明、Philips Hueでこれが使えた。ただ、操作を行う前にPixel Standに載せているスマホのロックを解除しなければならないため、ならばいったんスマホをスタンドから外して、テレビやスマートスピーカーの操作をHomeアプリでやっつけた方が早いのではと思ってしまう。いずれソフトウェアアップデート等で、Android TV搭載のスマートテレビや、Nestシリーズのオーディオも操作できるようにしてほしい。
■もっと手軽に買える・使えるPixel Standもほしい
第2世代のPixel Standについて、もうひとつ改善を望みたい点がある。それはスマホを横向きに置くと、ワイヤレス充電ができなくなることだ。
筆者はキッチンに立って作業をしながら、動画を見る時間を楽しみに生きているので、この瞬間にスマホを充電しながらPixel Standを活用したい。初代のPixel Standは横向きの状態でワイヤレス充電ができたので、第2世代でも同じ使い方ができるようにアップデートで対応してほしい。
生活空間のそこかしこで、スマホをワイヤレス充電によりチャージできるエコシステムが広がれば、次第に「スマホのポートレス化」も進むのではないか。スマホがポートレスになれば、プロダクトデザインや防水性能・耐久性能の向上にも、ブレイクスルーがあるかもしれないという興味がわいてくる。
ただ一方で、ワイヤレス充電器がないとスマホがチャージできなくなった時に、Pixel Standのように大きな充電器を普段から持ち歩きたくないものだ。特に出張や旅先の時に荷物が大きくなるのは困る。
第2世代のPixel Standは価格が9,570円(税込)と、一般的なQiに対応するワイヤレス充電器よりも高価なことから、Pixel 6ユーザーの誰もが気軽に試せない。このことがワイヤレス充電器のエコシステム拡大のボトルネックになるようであれば残念だ。グーグルにはより安価で、ポータビリティの高いPixelシリーズのワイヤレス充電器をラインナップに加えることも、ぜひ検討してもらいたい。