【PR】緻密な定位感と澄みきった音場感が魅力
小型“だからこそ”選びたい、テクニクス「SB-C600」はアンプの個性を引き出すスピーカーだ
ここで同じくテクニクスのレコードプレーヤーSL-1500Cを組み合わせてレコードを再生してみる。カール・ベーム指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団による『ベートーヴェン:交響曲第7番第1楽章』を聴いてみると、弦楽器や木管楽器の存在がブライトに浮き立ち、この楽団特有の美しく木質的な音色が引き出された。そして、やはりオーケストラの楽器セクションひとつひとつが定位よく空間へと描写されていく。
ダイアナ・クラール『ターン・アップ・ザ・クワイエット』は、温もりある歌声でありながらも、輪郭が明瞭に縁取られた。同様に、ギターやシンバルの刻みも鮮やかかつ歯切れのよい音で繰り出されて、聴き心地が素敵だった。オールテクニクスということもあり、コンパクトかつ統一感の高いデザイン性を楽しめるこのシステムは、これからオーディオをはじめようと考えるユーザーにもオススメできる。
■再現性能が高く、組み合わせるアンプの個性が如実に現れる
続いて、トライオードの真空管アンプ「EVOLUTION」と組み合わせてみよう。すると、一般的な管球アンプらしい温かみある手触りがプラスされた。歌声は、発音のアタックが少し柔らかくなり、弦楽器の演奏は、より穏やかな起伏でフレーズが立ち現れ、独特の空気感が立ち現れる様が素敵だ。しかしながら、迫力ある低域の量感を持つほか、トランペットやシンバルなどの演奏が張り出しよく現れるなど、メリハリのある音を楽しませてくれた。
そのまま、ストリーミング再生に切り替えて人気の楽曲を再生してみる。YOASOBI「ハルジオン」では、歌声にしっかりとフォーカスが合っており、両スピーカーの真ん中にピタリとヴォーカルが浮かび上がった。また、歌声は、安定した音量で前へと張り出すとともに、スネアドラムの「カーン」と甲高くヌケの良い音が小気味よくリズミカルに描かれるさまが快い。
ビリー・アイリッシュ「Bad Guy」は、ベースラインが粘りあるフレージングで、なおかつ適切なボリューム感で描き出されるとともに、フィンガースナップやハイハットの音が1つ1つ明瞭に描画されるクリアさがありながらも、歌声には湿り気を帯びた心地よさがあるなど、実にメリハリある楽しい音だ。
最後に、本体のコンパクトさを活かす組み合わせとして、市場価格数万円で売られている小型クラスDアンプを用いてパフォーマンスをチェックしてみる。「ハルジオン」では、歌声の質感がフレッシュに飛び出してきた。細かなブレスの様子や声の抑揚、また、メインボーカルパートの裏に潜んで重なるハーモニーの連なりなど、ソースに含まれていた情報量がそのまま元気よく飛び出してくる印象だ。
「Bad Guy」は、よりキックのビートがタイトになり、歌声が様々な定位で左右に重ねられている様子がよく分かる。このアンプは、高域方向がジェントルな質感になり、より優しい聴き心地を楽しめるなど、アンプによる違いが如実に現れた。
以上のように、改めてSB-C600は、コンパクトながらも、同社の卓越した技術が数多く組み込まれた本格サウンドを楽しませてくれるスピーカーだということを体感できた。アンプの個性もしっかりと表現してくれると同時に、SB-C600最大の魅力である、明瞭な定位感と広大な空間描写が存分に楽しめるのである。
とりわけ、この緻密な定位感と澄みきった音場感は、リニアフェーズ思想はもちろんのこと、コンパクトなサイズを実現するこのスピーカーだからこそ成せる部分でもあるといえるだろう。スペースの問題でブックシェルフ型しか選べないから、ではなく、むしろ積極的に導入を考えるべきスピーカーなのである。
(提供:パナソニック株式会社)