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【特別企画】評論家・土方久明がレビュー

マランツ「MODEL 40n」の多彩な魅力を徹底解剖! テレビもオーディオもイケる、デザインも◎なプリメイン

公開日 2022/03/22 06:30 土方久明
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まずは入出力端子と対応ソースについて。MODEL 40nはフルサイズシャーシのアドバンテージを生かし、豊富な入出力を持つ。

入力については、ARCとCEC対応のHDMI端子を搭載したことが1つ目のポイント。さらにHDMI回路周りの高音質化対策も徹底されている(詳しくは後述する)。その他の入力端子は、デジタルがUSB-A、TOS光/同軸。アナログが3系統のRCAと、MM式のフォノ入力が1系統。さらにパワーアンプにダイレクトに入力できるPOWER AMP IN入力も備える。

背面にHDMI端子を装備

2点目のポイントとしては、デジタルオーディオソースへの対応力だ。RJ45の有線LAN/無線LANに対応し、Amazon Music HDやSpotifyといった定額ストリーミングサービスや、ネットワークオーディオ再生機能を備えた「HEOS」にも対応する。また、リアパネルのUSBポートに外付けUSBメモリーやHDDを挿入してのデジタルファイル再生もでき、AirPlay 2、Bluetooth接続も可能。さらには、Amazon Alexa搭載デバイスからの音声コントロールも可能だ。

出力端子はRec Outを1系統と、スピーカー端子、さらにサブウーファー用プリアウト端子や、大きな音を出しづらい夜間のリスニングなどに便利なヘッドホン端子も備えている。

■こだわりのアナログアンプなどHDMI以外の音質強化にもぬかりなし

続いては、内部設計を見ていきたい。ここで特徴的なのはMODEL 40nは、Class-AB方式のアナログアンプを搭載したこと(MODEL 30はClass-Dだった)。フルディスクリート構成の電流帰還型パラレルプッシュプル・パワーアンプ回路「HDAM-SA3」を採用している。HDAM-SA3は高SN、ハイスピード、低歪率という3つの特徴を備え、さらにパラレル・プッシュプルで構成された出力段により、68Aもの瞬時電流供給能力を達成し、スピーカー駆動力に大きく貢献する。

HDMI端子周辺以外にも様々なこだわりを投入しプリメインアンプとしての純粋な実力も高めている

プリアンプ部は、MODEL 30にも搭載されるグレードの高いボリュームコントロールICと「HDAM-SA2」を搭載。一般的なリスニング時のボリューム位置ではプリアンプでの増幅を行わず、パワーアンプのみが増幅動作する可変ゲイン型を採用しており、PM8006と比較すると、なんと45%のノイズ低減を実現した。また電源部にはクラス最大級のトロイダルトランスと専用のカスタムコンデンサーが採用される。

そして、マランツの中でたった一人だけの音決めの責任者、サウンドマスターの尾形好宣氏が、HDMIを含む全入力系統の音質を入念なリスニングテストによりチューニングしているのだ。

■レビュー:MODEL 40nの音を聴く

それではいよいよ試聴レビューに入ろう。HDMI入力の音質がMODEL 40nの大きな魅力の1つということで、今回はTVと接続した場合の音質を中心にチェックした。スピーカーはB&W「804 D3」を組み合わせている。

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