【特別企画】装着性や機能性も高水準
ヤマハ「TW-E5B」レビュー。“耳の健康”にまでこだわる、楽器メーカーならではの完全ワイヤレス
アプリではもうひとつ、新しく搭載されたイコライザー機能にも注目。ビジュアル的にはシンプルな5ポイントのイコライザーだが、実際に使うとかなりバランスよく、ヴォーカルや楽器など音色の自然さを壊さず低域の迫力を上げたり、高域の伸びを強調してくれる。目盛りを大きく動かしても、全体的なバランスは破綻させないナチュラルな変化をしてくれるので、積極的に活用したくなるのは確かだ。
■女性ヴォーカル&ピアノと相性絶大な“楽器メーカーならではのサウンド”
ここまで様々な角度からTW-E5Bの魅力を紹介してきたが、最大の魅力といえば、やはりそのサウンドだろう。ヤマハでは音作りのコンセプトとして「TRUE SOUND」というキャッチフレーズを掲げており、“楽器メーカーならではの自然なサウンド”を目指しているという。そしてTW-E5Bでも、とても聴き心地の良い、ニュートラル志向のサウンドを楽しむことができる。
新開発の7mmドライバーユニットを音導管の同軸上に設置して出口までの障害物を極力排除するなど、徹底したアコースティックデザインの恩恵か、耳障りなピークがいっさいない、バランスのよいサウンドを聴かせてくれる。また、聴感上のSN感も良好で、細部のディテールまでしっかり伝わってくる。
たとえば、女性ヴォーカルはとてもナチュラルな声の表現であるため、ダイアナ・クラールからAimer、上田麗奈まで、それぞれの声の魅力を存分に楽しむことができる。
また、ピアノの音色も秀逸で、絶妙な倍音の揃いによって、のびのびとした心地よい響きの音を聴かせてくれる。ReoNa「虹の彼方に - From THE FIRST TAKE」など女性ヴォーカル+ピアノ演奏のみの楽曲は、感動もひとしお。いっぽう、低域はやや強めの量感だが、程よい広がり感を持つため、グルーヴは抑えめだが聴き心地のよい、絶妙なバランスに纏められている。
Bluetoothコーデックについては、AACとaptX Adaptiveでの接続がおすすめで、コーデックごとの特徴が素直に音質に反映される。AACはTW-E5Bならではのナチュラルサウンドがそのまま楽しめるし、aptX Adaptiveはヴォーカルがちょっとハスキーになるがグッと解像感があがるといった印象で、それぞれに魅力がある。
ただし、音色傾向についてはイコライザーで多少の調整ができるので、とにかく音質を突き詰めるならば、解像感で優位なaptX Adaptive対応のAndroidスマートフォンと接続するのが現時点ではベストかもしれない。
このように、TW-E5Bは楽器メーカーならではの魅力的なサウンドに加えて、通話や外音取り込みに関わるマイクの品質、またリスニングケアやアンビエントサウンド、ゲーミングモード、イコライザーなど機能面でも充実した内容を持ち合わせている。
リスニングケアで耳の健康に気を使いつつ、歌声や楽器本来の自然なサウンドを存分に楽しみ、さらに通話やゲーム、動画視聴と多方面で活躍できそうな完全ワイヤレスイヤホンだ。
(企画協力:ヤマハミュージックジャパン)