PR【特別企画】信号系プラグにNCF素材を初採用
「NCF」でRCAプラグはここまで変わる、フルテック新旧ケーブルを比較試聴!
生形三郎氏による「CF-102 NCF(RCA)」の音質レポート
■より緻密な音場で高い解像力、目の覚めるような描写に驚く
まず、本誌試聴室のベーシックなグレードのレファレンスケーブルから、非NCFプラグによる「Lineflux(RCA)」へと変更すると、まずは低域の滲みが抑制され演奏の運指が明瞭になるとともに、歪み感が減り音色に自然な温かみが出てきて、音楽描写にリアルかつ心地のよい手触りが生み出された。音像の定位も瞭然と整頓され、各楽器が明瞭に描かれるとともに、音場にも深い奥行きが引き出される。従来コネクターであっても、かなり高水準なケーブルであることが確認できる。
しかしながら、ここから新たなNCF採用のRCAプラグが装着された「Lineflux NCF(RCA)」に繋ぎ変えると、予想以上の向上に驚かざるを得なかった。まさに「目が覚める」という表現がしっくりくるサウンドなのである。これまでケーブルが秘めていたであろう性能が明快に引き出されている。
先述の通り、旧コネクターによるケーブル自体が、音の分離や音場の奥行き表現などの性能が高かったのだが、さらに緻密な音場再現と高い解像力が発揮される。まさに、コネクターひとつでここまでクオリティが向上するのかという改善に驚くしかない。
オーケストラと合唱によるソースでは、弦楽器、打楽器、管楽器、そしてコーラスと、それらの楽器群の配置がしっかりと描き出され、どのようにしてオーケストラの音像が組み立てられているのかということが瞭然と描写され、音楽が空間いっぱいに満ちる。それでいて、高解像でありつつも耳あたりの良い上質なサウンドが確保され、聴き心地が良いので、どんどん音楽を聴き込んでみたい衝動に駆られてしまう。
ヴォーカルソースは、歌声の音像がよりシャープに描き出されて、積極的に声が前へと出てくる。同様に、各楽器の演奏している姿が明瞭に浮かび上がり、立体感が向上している。まさに音楽が積極的に浮き立ってくる印象なのだ。
ジャズのピアノトリオでは、ウッドベースの低音がタイトに締まり、トリオの各楽器の演奏がさらに克明に解像されるようになる。試聴に使用したB&W「802D3」の特徴である、シャープかつ高解像な描写が際立ってきた印象だ。
以上のように、フルテックの新フラグシップコネクター「CF-102 NCF(RCA)」は、これまで同社NCFシリーズで度々感じていた、十全な音の明瞭化・高解像化効果を備えたRCAプラグだということが確認できた。このコネクターの登場によって、自作ユーザーの魅力的な選択肢が増えるとともに、各メーカーの完成品ケーブルのグレードがさらに向上することになるだろう。
【CF-102 NCF(RCA)】●ボディ:α(アルファ)銅合金ロジウムメッキ●ハウジング:マルチマテリアルハイブリッドNCFカーボンハウジング●導体線結線方式:ねじ止め●最大ケーブル適応径:11.0mm●外部サイズ:全長約φ14.0mm×54.0mm●質量(ネット):約29.5g●付属品:1.5mm六角レンチ(H1.5)、2mm六角レンチ(H2.0)