PR【特別企画】HDMI端子搭載プリメインを試す
マランツ「MODEL 40n」はリビングシアターでどう活きる? “テレビにつながるプリメイン”を記者が自宅で体験!
加えて、デジタルオーディオ回路の電源の強化や低ノイズ化、グラウンドの強化などの音質チューニングも実施。これらにより、HDMIでの音声信号伝送において、他のデジタル入力同様の高音質を実現したという。なお、マルチチャンネルではなくステレオ再生用モデルであることもあり、あえてeARCには対応させていない。
そして前述のようにHDMI CEC機能にも対応。テレビや、テレビに接続した外部機器(BDレコーダーやゲーム機など)と電源オンオフが連動したり、映像信号の入力切り替わりにも連動する。記者もAmazon Fire TVやNintendo Switchをふだんから使っているが、今回の取材でもMODEL 40nの電源が自動でオンになり、入力も切り替わった。AVアンプやサウンドバーなどのHDMI搭載機器では当たり前になりつつある機能だが、プリメインアンプでもこうしたことができるというのは、実は意外と大切なポイントではないだろうか。
もちろんHDMI以外にもオーディオ的なこだわりは満載。メインシャーシの鋼板の厚みをハイエンド機「12シリーズ」と同等としたほか、アルミ製サイドカバーについては12シリーズを超える最厚部5.7mmの高剛性なアルミパネルを採用。また、メインシャーシに加えて3mm厚のボトムプレートを追加。加えて、インシュレーターや電源トランスの固定に特に太いネジを用いるなど、細部に至るまで徹底した改善を行ったという。
■比較的安価なスピーカーとの組み合わせでも感じられる実力の高さ
まずは梱包をとき、テレビに接続していく。ズッシリとくる本体の重さが、オーディオ機器としての素性の良さを感じさせる。また、背面のスピーカー端子にも高級感があり、ハイエンドオーディオ製品を所有する(今回は借り受けたものだが)満足感が刺激される。セッティングの時点からすでに楽しくなってしまった。
デザインもオーディオ機器としての高級感がありつつスタイリッシュで、インテリアにも馴染みやすい。今回は2色あるカラーバリエーション(ブラック/シルバーゴールド)のうちブラックを用意したが、テレビやテレビラックが黒いこともあって、システム全体としてうまく溶け込み、MODEL 40nの存在感だけが目立ちすぎることもない。また、本体サイズもそこまで大きすぎず、記者がもともと使っていたテレビラックに(ちょっとギリギリだが)そのまま収まってくれたのもありがたかった。家族が集うリビングに設置することを考えると、このあたりもうれしいポイントだ。
なお、AVアンプのような自動音場補正機能は非搭載で、バーチャルサラウンド機能なども備えていない。こうした機能の有無を重視する場合、前述の薄型モデル「NR1711」を含めてマランツは様々なAVアンプをラインナップしているので、自分の目的に合わせて選択すればよいだろう。
スピーカーの位置や向きを少しずつ動かしてセッティングを追い込んでいくのもオーディオの楽しみのひとつ。ただ、とりあえずでアバウトに置いただけでも結構満足度の高い音が鳴ってくれるのには驚いた。
その音質は評論家諸氏が先にレポートしてくれているとおりの質の高さ。音楽モノの映画や歌番組はオーディオ機器としての実力の高さを遺憾なく発揮してくれるし、ドラマのセリフにも質感が増してストーリーに一層引き込まれる。
ちなみに、スピーカーにはDALIの「OBERON 5」をチョイス。評論家諸氏が比較的高級なスピーカーを合わせていたので、あえて安めな価格帯のモデルを用意してみたが、それでもちゃんと実力の高さは感じられた。以前に記者は、マランツの試聴室で超高級スピーカーであるB&W「804 D3」をMODEL 40nが朗々と鳴らしているのも体験している。まずはMODEL 40nを購入しておいて、将来的にスピーカーをステップアップするというのもアリなのではないかと感じさせられた。
今回はテレビと接続しての用途を主にテストしたが、もちろんピュアオーディオとしての使い方でも魅力は十分。Bluetoothやネットワークオーディオ機能も備えるほか、Amazon Music HDを始めとした音楽ストリーミングサービスにも対応している。加えて、Amazon Alexaにも対応し、Alexa搭載デバイスからの音声コントロールが可能だ。
リビングでホームシアターを楽しむもよし、スタイリッシュなオーディオを楽しむもよし。もちろん、本格的なピュアオーディオのシステムに組み込んでもよし。MODEL 40n、かなり魅力的な製品だ。
(協力:ディーアンドエムホールディングス)