[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域【第267回】
業務分野のトップランナー「アシダ音響」が熱い!人気沸騰のヘッドホン/イヤホンを一斉レビュー
バイノーラルマイクロホン「BNM-001」
最後に、バイノーラルマイクロホン「BNM-001」についても簡単に触れておきたい。大まかには「あなた自身がダミーヘッドマイクになるためのマイク」と考えていただければOKだ。
本来のダミーヘッドマイクのように、まさに鼓膜の位置にマイクを仕込むというわけではないので、耳の穴を通過して鼓膜に届くその状態の音までの再現は無理かと思う。しかし人間の頭部形状の音への影響はしっかりと反映されることから、これをバイノーラルマイクと呼ぶことに差し支えはないだろう。
その上で、ダミヘとは違って自分自身の一人称視点での音を収録でき、しかも移動しながらの収録なども容易。「ダミヘ収録では難しいシチューエーションをダミヘライクなバイノーラルサウンドで収録できる」という強みを持つアイテムだ。
こういったカタチの製品が他にないわけではないのだが、1万円を軽く切る価格となるとあまり見当たらない。「装着型バイノーラルマイクって気にはなるんだけどお試しで買うにはお値段が……」なんて思っていた方は要チェック!
執筆時点において、オンライン直販ではヘッドホン「ST-90-05」は次回入荷分の予約販売のみという状態となっており、かなりの人気のようだ。
しかしイヤホン「EA-HF1」にもぜひ注目してほしいところ。イヤホンブーム初期2005年あたり当時の1万円クラスの音を思い起こさせるようなしっくり感というか、「そうだよね。こんな感じでいいんだよね。こんな感じがいいんだよね」的に頷けるサウンドなのだ。
そういう感慨や感傷を抜きにしても、超大口径ダイナミック型ならではの余裕やアンプパワー次第で音が変わりまくるポテンシャルを、5,500円という低価格で体感できるのはお得!そういう遊び&学び目的での突撃もありかも。
まあとにかく、アシダ音響の様々な音響製品をより手軽に購入できるようになったのことが喜ばしい。コンシューマーオーディオともプロオーディオとも異なる、インフラオーディオを土台としたメーカーならではの製品にこれからも期待したい。
高橋敦 TAKAHASHI,Atsushi 趣味も仕事も文章作成。仕事としての文章作成はオーディオ関連が主。他の趣味は読書、音楽鑑賞、アニメ鑑賞、映画鑑賞、エレクトリック・ギターの演奏と整備、猫の溺愛など。趣味を仕事に生かし仕事を趣味に生かして日々活動中。 |
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