PRSA30のフォノイコ機能にも注目
機能と音質を両立するアーカムのストリーマー内蔵アンプ。最上位「SA30」と小型な「SOLO UNO」をチェック!
小型でパワフル! 機能も満載のSOLO UNO
続いてSOLO UNOは、ストリーミング再生に特化したモデル。B5サイズの小型ボディに良質なストリーマー機能とアンプを積み込み、あとはスピーカーを加えるだけで手軽でコンパクトなシステムが構築できるという、今後のパーソナルなオーディオシステムのスタンダードとなりうる形態の製品だ。
再生ソースは実に豊富で、AirPlay 2やGoogleCastによって、iOSデバイスおよびAndroidデバイスを問わず、現代の主要な音楽ストリーミングサービスにアクセスが可能。さらには、RoonReadyやUPnPでのファイル再生にも対応するほか、MQA再生もサポートするなど、これ一台で実に多彩なデジタルソースをカバーする。
アンプ部はクラスDアンプが搭載され、最大出力で50W/ch@4Ωを確保するとともに、アルミ鋳造ケースの質感を引き立てる、高級感あるスピーカーターミナルを装備。さらには、サブウーファー出力端子を備えて2.1ch再生にも対応するなど充実した仕様となっている。
専用アプリでネットワーク再生から音質を確認してみると、独自の心地よい質感で音楽が繰り出された。高域は適度に艶が乗っており、低域は余韻が豊かでボリューム感のある音が楽しめる。メリハリの効いたサウンドで、とりわけポップス系の音源との相性が絶妙だ。
中域の滑らかさが特徴的で、ヴォーカルはもちろんのこと、ピアノなどの音色が耳馴染みよく心地がよい。バスドラムやベースは迫力を持った再現で、サイズに似合わぬ存在感でもって音楽を奏であげていく。コンパクトでハンドリングもよく、入門向けやサブシステムにもジャストフィットな画期的モデルと言える。
Chromecast再生に注目! YouTubeなどの動画も心地よく再生できる
本モデルは、その小型性を活かして、スマートフォンやタブレットからのChromecast再生もメインソースとして想定されているだろう。タブレットからChromecastで接続しYouTube動画を再生してみると、実に心地よいサウンドが得られた。全体的に、柔らかくふくよかな質感で再生され、動画のナレーションはもちろん、ミュージックビデオのヴォーカルなど、声の表現が心地よい音で再現される。各種動画コンテンツの再生にもぴったりのサウンドだ。
スピーカーとのマッチングについては、価格的にも伸びしろは感じさせるものの、モニターオーディオとのマッチングが非常に良好であった。JBLではカラッとした素直な音の出方が引き出され、爽快なサウンドを楽しむことができた。ベースの反応もダイナミックで心地が良い。
Specification
【SA30】
●定格出力:130W+130W(8Ω)、 200W+200W(4Ω)●周波数特性:20Hz~20kH(z ± 1dB)●全高調波歪み率:0.002%(80%Power、8Ω、 1kHz)●SN比: 112dB(A-wtd、100W、ref.2.1V input) ●入力端子:RCA×3、PHONO(MM)×1、PHONO(MC)×1、光デジタル×2、同軸デジタル×2、LAN×1、USB-A×1、 3.5mmステレオミニ×1●出力端子:RCA×1●入力インピー ダンス:10kΩ● 最 大消費電力:800W● サイズ:433W× 100H×323Dmm●質量:10.7kg
【SOLO UNO】
●アンプ出力(RMS):25W/ch@8Ω、50W/ch@4Ω●周波数特性: 10Hz~20kHz●SN比:117dB●入力端子:LAN×1、3.5mmステレオミニ×1、Ethernet×1●出力端子:サブウーファー×1●最大消費電力:60W● サイズ:W140×H52×D213mm(突起物含む)●質量:1.5kg●取り扱い:ハーマンインターナショナル(株)
(協力:ハーマンインターナショナル株式会社)
本記事は『季刊Audio Accessory vol.185』からの転載です。