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マランツの新機軸AVアンプ第一弾「CINEMA 50」登場! 評論家が自宅で速攻レビュー
電源回路も強力だ。フルディスクリートで組まれた9チャンネル分のパワーアンプ部に電源を供給するブロックコンデンサーには、専用に開発された12000μF×2のカスタムコンデンサーを採用。さらに、電源トランスには大型のEIコアトランスを搭載することで、大音量再生時にも全チャンネルで余裕のスピーカー駆動を実現する。
それ以外にも、信号経路の最短化や、高周波ノイズ対策など、歴代のマランツAVアンプがピュアオーディオグレードの音質を目指し積み重ねてきた膨大なノウハウが、CINEMA 50の“静と動の両立”に結実していることは誰の耳にも明らかだ。
その証拠に、いくつかの映画ソフトをアトモス再生していて、「嗚呼、こんなところからして全然違うのか」と気づかされたのが、爆発音だ。NR1711では「ドーン」「ドカーン」としか聞こえなかったものが、CINEMA 50では最初に一瞬の無音があって、そこから「ズドーン」「ドッカーン」と炸裂するのがわかる。「ド」の前後を構成する要素が、これでもかというくらい鮮明に聞き取れるようになるのだ。爆発音ですらこのクオリティなのだから、これが台詞や劇伴となれば、その表現力に圧倒的な違いが生まれるのは想像に難くないだろう。
なにより、ステレオアンプさながらの透明感と奥行き感が、そのまま3D方向に拡張されていく感覚は、迫力一辺倒ではない「ピュア3Dオーディオ」という新たな領域に、マランツのAVアンプが足を踏み入れたことを強く意識させるものだった。
買いたいけどラックに入らない…いっそラックごとの新調か!?
先日の取材でPolk Audioのスピーカーを使ったアトモス再生に軽い衝撃を受けた筆者は、現在リビングのマルチチャンネル化を画策中だ。当然、CINEMA 50はAVアンプ選びの最有力候補になるだろう。何よりカッコイイではないか。毎回言っていることだが、新生マランツデザインはリビング空間とのマッチングが最高なのである。唯一の問題はサイズだ。MODEL 40nと同様、愛用中のTVボードに入らないのだ。
前述したように、マランツ試聴室ではCINEMA 70sも試聴済みで、こちらも大変良くできた製品だった。これならTVボードに収まるし、5.2.2chであればサラウンドスピーカー設置のハードルも低い。
とはいえ、CINEMA 50はDolby Atmos、DTS:X、MPEG-4 AACだけでなく、IMAX Enhanced、Auro-3D、MPEG-H 3D Audio(360 Reality Audio)にまで対応している。独立した4系統のサブウーファープリアウトも捨てがたい。
やはりガチ勢はこっちなのか?ならばいっそ、ラックを新調するか?そんなことを考えていたらCINEMA 40まで気になってきて……。しばらくは悶々と悩む日々を送ることになりそうだ。でも、この時間が一番楽しいのもまた事実である。
(提供:ディーアンドエムホールディングス)