PRVGP2023で批評家大賞を受賞
今“ちょうどいい”42インチで最高の視聴体験、LG有機ELテレビ「OLED42C2PJA」の映像はプロを唸らせる
冒頭の武蔵小杉は、実景はかくや、と思わせる、ノイズの見当たらない澄み切った夕景が現れる。映像のはるか奥まで見通せる透明感のなか屹立する高層マンションの立体感は爽快だ。遠景の夕空に階調のビット収縮で発生するノイズやバンディング等の疑似信号が見うけられるテレビがあるが、本機では発生しない。渋谷の夜景は、明室でも黒が落ち着いて色付きがない。オフィスビルの灯火も色付きがなく白々と輝く。望遠レンズが俯瞰で捉えたスクランブル交差点の歩行者に立体感があって人間らしさがある。明室でのコントラストのこの強靭さは、本機の強みといえよう。
次に話題作『トップガン マーヴェリック』。映像モードは「ドルビービジョン」「シネマブライト」が自動選択された。冒頭のダークスターのテスト飛行のシーンは、ハードSF的な硬質のルックで暗部階調の表現力が問われる。本機は暗部と中間調のノイズが極小でポジフィルムを見ているようだ。黒のなめらかさ、暗い背景の汚れのなさ、クローズアップの表情の克明感は素晴らしい。ノイズの妨害がなく被写体が近く感じられるので、画面サイズを感じさせない没入感がある。
優秀なアップスケールで映像資産を別の視線で楽しめる
α9 Gen5 AIプロセッサーの4Kアップスケールは、低解像度のコンテンツで強みを発揮するが、ここでは2KのBlu-rayで試してみよう。ディスクは精細感と色彩感に定評の『ハウス・オブ・グッチ』。イタリア盤4Kディスクにどこまで迫れるか、である。
今回は一貫して明室で視聴している。HDR/Dolby Vision映像でない場合、映像モードは「あざやか」「標準」「省エネ」「シネマ」「スポーツ」「ゲームオプティマイザ」「FILMMAKER MODE」「エキスパート(明るい空間、昼間)」「エキスパート(暗い空間、夜間)」から選択できる。視聴にあたっては「エキスパート(明るい空間、昼間)」に近い設定だが、ガンマ等やや作り込んだ画質の「シネマ」を選択した。
明室でもコントラストが低下せず、舞台の北伊らしい色温度の光が漲り、力強くぱりっと鮮明そのもの。冒頭のアダム・ドライバー演じる若き当主は、4K盤は背景から浮き上がり悲劇の予兆だが、本機のアップスケール映像は遜色のない立体感が味わえる。コントラスト、色表現も4K/HDRネイティブに遜色ない。
またα9 Gen5 AIプロセッサーの映像処理の強みの一つが、動き補間の確かさである。再びUHD BDに戻り、『ウェストサイド・ストーリー』で確認してみよう。動き補間のTruMotionには、「シネマクリア」「ナチュラル」「スムーズ」「ユーザー設定」(ジャダー調整、残像除去)の選択肢がある。「アメリカ」の群舞で、「シネマクリア」に切り替えるとわずかに残っていた残像感が消え、ダンスの切れ味が増す。目の肥えた映画ファン向けだが使える機能だ。
55インチ以上には大画面の魅力がある。視野の大部分を占有することで生まれる映像への没入感である。見る人への支配力といってもいい。42インチのOLED42C2PJAの映像感覚はそれとは異なっている。見る人と映像の関係が対等で客観性がある。本機の映像は発見で満ちている。
しかしそれだけではない。OLED42C2PJAの画質の特徴はノイズが極小の澄み切った映像にある。クラリティという言葉がもっともふさわしいテレビだ。有機EL方式のリアルなコントラストがある。相互作用で、奥へ奥へとひきこまれるような映像が生まれる。そしてコンテンツへの密着が味わえるのである。
新しく登場したLGの42インチ有機ELテレビ。そこには新鮮な視聴体験がある。サイズの新提案だけでなく、OLED42C2PJAは映像と見る人の新しい関係を提案している。
(提供:LGエレクトロニクス・ジャパン株式会社)