PR8Kなどの最新フォーマットを抑えつつ、音にも妥協しない
デノンから新AVアンプ「AVR-X3800H」「X2800H」登場! 『トップガン・マーヴェリック』で実力を確かめた
■最新トレンドを抑えつつ“音”も妥協しない、デノン新AVアンプが登場
AVレシーバーは、「ホームシアターの司令塔」とでもいえる存在だ。HDMIなどから入力した映像/音声ソースをもとに、映像はテレビやプロジェクターへ、音声は復号化(デコード)したうえで5.1chならば6基、7.1chならば8基、9.2chならば11基...…などと多数のスピーカーに出力する。いきおい、映像/音声とも最新フォーマットに対応しなければならず、AV機器の中でも特に新製品が注目されるカテゴリだ。
ここ数年のトレンドでいえば、映像は4K/HDR対応が当たり前となり、4K/120Hzなどハイフレームレート対応や8K対応が重視されるように。Dolby AtmosやDTS:Xといったオブジェクトベースのサラウンドフォーマットも不可欠だし、2chや5.1chをアップミックスする機能もニーズが高い。
さらにVOD/ネット動画などテレビ側のオーディオソースを再生する必要上、eARC対応も必須。音楽再生にも活用されることから、ネットワーク再生/ストリーミングサービスの機能も注目される。
デノンの最新AVレシーバー「AVR-X3800H」と「AVR-X2800H」は、まさにそのただ中へ斬り込む製品だ。最新トレンドを踏まえつつ、そのうえでアンプという本質部分に磨きをかける。
AVR-X3800Hは日本では久しぶりに復活した3000番台のニューフェイス、AVR-X2800Hは2020年モデル「AVR-X2700H」の後継機という位置付けであり、新機能に注目が集まるが、どちらもデノンの設計思想を受け継ぐ全チャンネル同一構成ディスクリート・パワーアンプ搭載機であり、サウンドマスター・山内慎一氏が腕によりをかけた「音」のモデルでもある。
■高性能DSP搭載の9.4ch「AVR-X3800H」、高い地力を持つ7.2ch「AVR-X2800H」
AVR-X3800Hは、最大9.4chのミドルクラスモデル。9ch全て同一構成のディスクリートパワーアンプを用意、それを2枚の基板に分けて実装したうえで、放熱効率に優れる肉厚アルミ押し出し材ヒートシンクを載せて放熱促進と不要振動抑制を図る。独立4系統のサブウーファー出力に対応し、前後左右に設置して指向性モードを選択するというマニアックな使い方も視野に入る。
Dolby AtmosとDTS:X、Auro-3Dといった立体音響フォーマットにくわえてMPEG-4 AACをサポート。衛星4K/8K放送の音声をそのままデコードできることは、朗報と言っていいだろう。3Dサウンドへのアップミックス機能としてDolby SurroundとNeural:X、Auro-Maticをサポート、2chや5.1ch音源も自然な立体音響に仕上げてくれる。
さらにDolby Atmos Height VirtualizerとDTS Virtual:Xも利用できるから、ハイトスピーカーやイネーブルドスピーカーがない環境でもバーチャル3Dサラウンドを楽しめる。
この性能を支えているのがDSPの「Griffin Lite XP」。上位モデル「AVC-X8500HA」に搭載されるDSPより高性能なもので、11.4chというプロセッシングチャンネルの実現に貢献している。プリアンプモードをサポート、しかも従来モデルにはないチャンネル単位のオン/オフが可能という器用さを踏まえると、AVプリとして検討してもよさそうだ。
音声補正技術は「Audyssey MultEQ XT32」に対応するが、Dirac Live対応のソフトウェアアップデート(有償)も予定されている。
AVR-X2800Hは最大7.2ch、プロセッシングチャンネル数も7.1chとX3800Hの弟分的存在だが、設計・部品選定では共通する部分が多く、全チャンネル同一構成のディスクリートパワーアンプというデノンのAVレシーバーにおける定石を踏襲。HDMI入力は全6系統のうち3系統が8K/60pと4K/120pに対応(X3800Hは全系統で対応)など、簡素化された部分はあるものの、Dolby AtmosとDTS:Xをサポート、最新AVレシーバーに期待されるスペックを網羅している。
AVレシーバーは、「ホームシアターの司令塔」とでもいえる存在だ。HDMIなどから入力した映像/音声ソースをもとに、映像はテレビやプロジェクターへ、音声は復号化(デコード)したうえで5.1chならば6基、7.1chならば8基、9.2chならば11基...…などと多数のスピーカーに出力する。いきおい、映像/音声とも最新フォーマットに対応しなければならず、AV機器の中でも特に新製品が注目されるカテゴリだ。
ここ数年のトレンドでいえば、映像は4K/HDR対応が当たり前となり、4K/120Hzなどハイフレームレート対応や8K対応が重視されるように。Dolby AtmosやDTS:Xといったオブジェクトベースのサラウンドフォーマットも不可欠だし、2chや5.1chをアップミックスする機能もニーズが高い。
さらにVOD/ネット動画などテレビ側のオーディオソースを再生する必要上、eARC対応も必須。音楽再生にも活用されることから、ネットワーク再生/ストリーミングサービスの機能も注目される。
デノンの最新AVレシーバー「AVR-X3800H」と「AVR-X2800H」は、まさにそのただ中へ斬り込む製品だ。最新トレンドを踏まえつつ、そのうえでアンプという本質部分に磨きをかける。
AVR-X3800Hは日本では久しぶりに復活した3000番台のニューフェイス、AVR-X2800Hは2020年モデル「AVR-X2700H」の後継機という位置付けであり、新機能に注目が集まるが、どちらもデノンの設計思想を受け継ぐ全チャンネル同一構成ディスクリート・パワーアンプ搭載機であり、サウンドマスター・山内慎一氏が腕によりをかけた「音」のモデルでもある。
■高性能DSP搭載の9.4ch「AVR-X3800H」、高い地力を持つ7.2ch「AVR-X2800H」
AVR-X3800Hは、最大9.4chのミドルクラスモデル。9ch全て同一構成のディスクリートパワーアンプを用意、それを2枚の基板に分けて実装したうえで、放熱効率に優れる肉厚アルミ押し出し材ヒートシンクを載せて放熱促進と不要振動抑制を図る。独立4系統のサブウーファー出力に対応し、前後左右に設置して指向性モードを選択するというマニアックな使い方も視野に入る。
Dolby AtmosとDTS:X、Auro-3Dといった立体音響フォーマットにくわえてMPEG-4 AACをサポート。衛星4K/8K放送の音声をそのままデコードできることは、朗報と言っていいだろう。3Dサウンドへのアップミックス機能としてDolby SurroundとNeural:X、Auro-Maticをサポート、2chや5.1ch音源も自然な立体音響に仕上げてくれる。
さらにDolby Atmos Height VirtualizerとDTS Virtual:Xも利用できるから、ハイトスピーカーやイネーブルドスピーカーがない環境でもバーチャル3Dサラウンドを楽しめる。
この性能を支えているのがDSPの「Griffin Lite XP」。上位モデル「AVC-X8500HA」に搭載されるDSPより高性能なもので、11.4chというプロセッシングチャンネルの実現に貢献している。プリアンプモードをサポート、しかも従来モデルにはないチャンネル単位のオン/オフが可能という器用さを踏まえると、AVプリとして検討してもよさそうだ。
音声補正技術は「Audyssey MultEQ XT32」に対応するが、Dirac Live対応のソフトウェアアップデート(有償)も予定されている。
AVR-X2800Hは最大7.2ch、プロセッシングチャンネル数も7.1chとX3800Hの弟分的存在だが、設計・部品選定では共通する部分が多く、全チャンネル同一構成のディスクリートパワーアンプというデノンのAVレシーバーにおける定石を踏襲。HDMI入力は全6系統のうち3系統が8K/60pと4K/120pに対応(X3800Hは全系統で対応)など、簡素化された部分はあるものの、Dolby AtmosとDTS:Xをサポート、最新AVレシーバーに期待されるスペックを網羅している。
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