【特別企画】ヘッドホンからスピーカーまで使いこなしの実例を紹介
“これからのオーディオ”に頼れる一台。BLUESOUNDのストリーマー「NODE」をデスクトップから本格HiFiまで徹底チェック!
■テーマ3.本格オーディオ環境に“ストーリーミング”をプラスオン
デスクトップ環境との親和性の良さを確認できたが、もう少しガチな環境で音質をチェックしたくなった。そこで今度は、先ほどまでの部屋とは別の、ルームチューニングされた環境にNODEを持ち込んだ。組み合わせたアンプはトライオードの300B真空管搭載アンプ「TRZ-300W」で、スピーカーにはパラダイム社の最上位シリーズ、2ウェイブックシェルフスピーカー「Persona B」を使う。
デスクトップ環境では場所を取らない小型ボディが武器になったが、スピーカーとの価格差は20倍ほどある。本格的なハイファイオーディオ環境でも使用している方が多いとはいえ、ある意味アンバランスな組み合わせの中でどこまでいけるだろうか?
NODEとアンプの接続は、アナログRCA端子を使うシングルエンド接続。アデルの「Easy on me」を改めて再生したが、NODEは頑張ってくれた。トライオードの色艶の良い音と、「Persona B」の高性能な再生音の助けもあり、予想以上の分解能を聴かせてくれる。
ボーカルの立体感やサウンドステージの広さも十分に感じられて、予想以上の良質な音を出すことができた。ここまで出せれば十分合格だ!
■テーマ4.高品位DAC&フルデジタルアンプと組み合わせ
アナログ出力の音にはある程度満足したが、NODEの大きな特徴は、USBからのデジタル出力が可能なトランスポート機能も備えること。実はこれ、NODEの大きなストロングポイントで、グレードの高いDACと組み合わせることでさらなる音質アップを狙えるのだ。
そこで今回はデジタルドメインによるロスレス再生を最大限活かすべく、強力なモデルを投入した。テクニクスのプリメインアンプ「SU-R1000」である。デジタル入力された音声信号をフルデジタルで最終の増幅段まで送るフルデジタル回路を搭載したアンプ。スピーカーは同じくパラダイム「Persona B」を使った。
気になる音質だが、これは本試聴のハイライトとなる素晴らしい音を出せた。上下の帯域レンジ、SN比、ダイナミックレンジなど本質的な音の良さが大きく向上し、トランスポートとしてのNODEの実力もなかなかのものだ。
■テーマ5.HDMIを活用してテレビの音質もグレードアップ
最後はテレビ環境に投入した。NODEは小型かつ多機能な一面があるが、嬉しいのはeARC対応のHDMI入力を備えていることだ。テレビとHDMIケーブル1本で接続できて、ボディがコンパクトだからTVラックへ設置しやすい。
アンプに惜しくも販売終了になってしまったデノンの「PMA-60」を使い、改めて「MONITOR SE ATOM」と組み合わせた。嬉しかったのは、この取材のために借りたSolidsteelのスピーカースタンドのデザインの良さとラックのデザインも手伝って、洒落たテレビの視聴環境を作り出すことに成功したこと。個人的にもガッツポーズである。
音質について、テレビのスピーカーと比較する必要はないと思うが、もちろん迫力、分解能、サウンドステージの広さなど全面的に大きくアップグレードする。ドラマからスポーツ、そして映画まで音質が良くなると、コンテンツとしての魅力が大きく増してくれる。それにしてもこの風景、かなりカッコよくないですか?
いかがだったろうか?今回は最もスタンダードな位置づけのNODEを自宅1F(16畳)と2F(8畳)の試聴環境に設置して使ったが、本格オーディオとしてもシンプルシステムでも楽しめたことが一番の収穫だった。小型で設置性が高く、アプリの操作性は最上級、そして何よりも音の良さを再確認できたことが大きかった。
NODEはどのシーンで使用しても大きな満足感を得ることができるので、読者のみなさんもぜひさまざまな使いこなしを実践してほしい。
そして最後に嬉しいニュース。アンプ内蔵の廉価なオールインモデル「POWERNODE EDGE」も来年に発売となるらしい。こちらはスピーカーと組み合わせるだけでさまざまなネットワークオーディオが実現できるもの。もちろんBluOSを搭載しているので、ストリーミングサービスとの連携も強力だ。最新のアンプチップの搭載でさらなる小型化も実現したとのこと! こちらにも期待大だ。
(提供:PDN)