HOME > レビュー > いまディスプレイオーディオ選ぶならコレ!カロッツェリア「DMH-SF500」には音質重視派も満足

PR大ヒットモデルの流れを組む兄弟機

いまディスプレイオーディオ選ぶならコレ!カロッツェリア「DMH-SF500」には音質重視派も満足

公開日 2023/03/30 06:30 野村ケンジ
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

そのなかでも、特に注目といえるのがナビ機能だ。実はDMH-SF500には独自のGPSや車速パルスセンサーなどが搭載されており、かなり正確な自車位置を捕捉する仕掛けが用意されている。

今回、実際にテストを行ってみたが、地下駐車場でもかなり正確な自車位置を示してくれ、出口から地上に出た際もビルの “正しい位置・向き” を示してくれていた。実はこれ、カーナビとしてはとても重要なポイントだったりする。というのも、この自車位置を正しく表示してくれないと、そのあとどうやってルートを進めばいいのか、大いに迷ってしまうからだ。これぞパイオニアならでは、カーナビで培ったノウハウの表れであろう。

9インチの大画面と十分な解像度でとても見やすく、複数の情報も読み取りやすい

今回のような精度でナビアプリが利用できるのは、DMH-SF500の大きなアドバンテージといえる。ただしメーカーではDMH-SF500が捕捉した自車位置データをアプリ側がどのように扱うかがわからず、ナビアプリの精度が上がることを保証しているわけではない。しかし、少なくとも今回テストしたXiami Mi 11 Lite 5GやiPhone SE(第2世代)ではバッチリだった。

このあたり、上位機種のDMH-SF700で大変好印象だった性能がしっかり踏襲できている。これだけでも “欲しい” と思わせる機能性だ。しかしこれに留まらず、DMH-SF500には魅力的な新機能が加わっている。それが「WebLink」だ。

「WebLink」のホーム画面

「WebLink Host」アプリをインストールしたスマートフォンをUSB+Bluetooth接続することで、様々な対応アプリが利用できる

こちら、わかりやすくいえばカーAV然とした独自メニューをもったアプリで、こちらを活用することで映し出したスマホ画面を直接操作(WebLink Cast)できたり、YouTubeなどもスムーズに楽しめるようになる。ディスプレイオーディオ側でWebLink上に表示されるYouTubeの動画検索はアルファベット入力のみ(日本語入力は非対応)となっているが、わかりやすい操作性なのでいまの状態でも問題なく便利に活用できるはずだ。DMH-SF500ではHDMI入力が省かれているが、WebLink Castに対応したことで、スマートフォン内のコンテンツやYouTubeを手軽に楽しめるのは大きい。スマートフォン連携が強化されたことで、トータルで使い勝手の良さが高められている。

WebLink上から直接YouTube動画を検索することが可能

従来のディスプレイオーディオよりかんたんにYouTube動画が楽しめるようになった

■カロッツェリアらしい音質へのこだわり



機能面で便利かつ充実した内容をもつDMH-SF500だが、カロッツェリアのカーAV商品といえば、やはり “音の良さ” だろう。実際、DMH-SF500には様々な音質向上のためのノウハウがつぎ込まれている。

まず徹底的なノイズ対策を基板に施し、その上に高品質コンデンサなど厳選したパーツを採用。さらに音質に悪影響を与えるメインSoCや冷却ファンとは別にオーディオ系統の電源を取ることで、S/Nの良いクリアな音質を目指した。この点、メーカー担当者も「厳選したパーツの搭載や徹底したチューニングによりクラス最高の高音質を実現している」と自信を見せる。

パイオニアがフルカスタムした高性能48bitデュアルコアDSPをはじめ、電源部など随所に厳選した高音質パーツを投入

最大出力50W×4のPower MOS FETが繊細かつパワフルなサウンドに寄与

もちろん、デジタル調整機能も充実している。1.4cm/stepのタイムアライメント機能や、13バンドのグラフィックイコライザー、MP3やWMAなど圧縮時に失われた音を補完する「アドバンスド・サウンドレトリバー」、本格的な3ウェイマルチアンプ・マルチスピーカーシステムを構築できる「ネットワークモード」や「ハイパス/ローパスフィルター」など、「カロッツェリアX」や「サイバーナビ(CYBER NAVI)」を擁するパイオニアならではの内容となっている。

詳細なタイムアライメント設定も可能

「アドバンスド・サウンドレトリバー」では音質補正のレベルに応じたモードを用意

ちなみに、ハイレゾ音源は48kHz/24bitにダウンコンバートされるものの、PCM 384kHz/32bit、DSD128までの音源が再生できるのはありがたい限り(スペック表ではPCM192kHzまでとなっているが実際のテストで384kHz/32bit音源が再生可能だった)。家やポータブルでオーディオを楽しんでいるファンの視点からしても、なかなかに魅力的なポイントといえる。

次ページプロも満足できる良質なサウンド

前へ 1 2 3 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE