PRコンテンツにあわせた曲率可変を楽しめる
遊び心ある“未来のテレビ”、曲がる有機ELテレビ「LG OLED Flex」が高画質過ぎた
テレビの電源を入れると、起動とともに音楽と機械的な音が鳴り響き、画面の端が手前にせり出してくる −− まさに “未来のテレビ” と形容したくなるのが、LGの42V型4K有機ELテレビ「LG OLED Flex」(42LX3QPJA)。有機ELデバイスのメリットとして語られた “画面を曲げられる” という特徴の再提示に挑む最新モデルだ。
新製品なのに再提示と語らなくてはならないところは悔しいが、過去にも曲面型テレビは存在していた。LGは海外では2013年、日本市場では2015年に曲面の有機ELテレビを投入したものの、その後の有機ELテレビは平面型のみに集約された経緯がある。
だが、2023年の今だからこそ、あるいは42V型の小型サイズなら、または平面から最大900Rまで20段階で曲率を調整できるなら、そしてゲーミング仕様も作り込めば、曲面型の面白さに目を向けられるのでは!? LG OLED Flexには、そんな数々の新提案が多方面に盛り込まれている。その詳細と、実際に視聴してのレビューをお伝えしたい。
早速、基本スペックから紹介していこう。
まず、LG OLED Flexは “テレビ” だ。チューナーレスではなく4K放送チューナーを内蔵、WebOSによるネット動画にも対応する。3,840×2,160ドットの4K有機ELパネルや、LG最上位の映像エンジンα9 Gen5 AI Processor 4Kを搭載し、そしてDolby Vision IQ、HDR10 Pro、HLG規格までカバー。基本仕様としては同社の有機ELテレビ「LG OLED42C2PJA」をベースに、Super Anti Reflectionによる低反射技術も採用したものに近い。
一方で、LG OLED Flexにはテレビ的ではない部分も多数ある。
まず、スタンドは高さとチルト角が調整可能で、高さは614〜754mmまで、チルトは前に10度/後ろに5度で調整できる。そしてスタンド部には2.2chスピーカーシステムを搭載しており、7.1.2chのバーチャルサラウンド再生にも対応。テレビの裏側を光で照らす5種類のライティングモードも備えるほか、PC接続時には、テレビ側のUSBポートにつないだキーボードやマウス、テレビ内蔵マイクを共有できるスイッチングハブ機能も搭載。これらはゲーミング的な側面だ。
そして本機の目玉である、曲面ディスプレイだ。しかも、その曲率は固定ではなく平面から最大曲率900Rまで、20段階で曲率を調整できる。リモコンの専用ボタンから初期値で「0(フラット)」と「50」、「100(曲率900R)」を切り替えでき、さらに各プリセットの中身を5単位で調整することで、20段階でカスタマイズして使い分けられる。
さて、LG OLED Flexに対する最初の疑問は「そもそもテレビに曲面って必要なの?」というところだと思う。まず、曲率「100」の設定となると画面の両端がかなり内側に迫ってくるし、「50」では良くも悪くも少しカーブしているかなという程度。
この曲率に対する感じ方は、視聴距離と視聴位置による影響を受ける。42V型というサイズに対して曲率を適切に体験できる視聴距離は1m〜1.5m程度。これより近づくと迫力と没入感はアップするが、視野として画面全体が見渡しにくくなる。一方、2m以上の距離まで離れると「画面が曲がっている」と客観視できるが、没入感がなく曲面の有り難みもない。また、視聴位置が左右にずれると曲面はやや見づらく感じる。
つまり、真正面かつ1m〜1.5mがLG OLED Flexの最適な視聴位置だ。これを確認したうえで、実際に視聴してみると、本機がもたらす “新しい価値” が見えてくる。
ということで、LG OLED Flexの画質レビューをしていこう。
まずは画面を平面(曲率「0」)、映像モードをデフォルトの「標準」モードにした状態で、地デジ放送から視聴してみる。第一印象は、画面が明るく、色再現豊かな “高画質”。42V型の4K有機ELという密度感ある高画質に、強めに効かせたノイズリダクションの再現で映像を魅せる。もし、ノイズリダクションの強めな効きが気になるなら、映像モードを「エキスパート(明)」に切り替えるといいだろう。
では地デジ放送を視聴するにあたり、LG OLED Flexの曲率をどう扱うべきか。まず、曲率「100」の設定となると画面の両端がかなり内側に迫ってくるので、これは不要と言わざるを得ない。特にニュースやバラエティなどを視聴するとテロップも歪む。ただ、曲面を見慣れてしまうと不思議なことに平面は物足りなく感じてしまうようなところもあって、地デジ放送でも「30」くらいの曲率のまま使っても問題なさそうだ。
新製品なのに再提示と語らなくてはならないところは悔しいが、過去にも曲面型テレビは存在していた。LGは海外では2013年、日本市場では2015年に曲面の有機ELテレビを投入したものの、その後の有機ELテレビは平面型のみに集約された経緯がある。
だが、2023年の今だからこそ、あるいは42V型の小型サイズなら、または平面から最大900Rまで20段階で曲率を調整できるなら、そしてゲーミング仕様も作り込めば、曲面型の面白さに目を向けられるのでは!? LG OLED Flexには、そんな数々の新提案が多方面に盛り込まれている。その詳細と、実際に視聴してのレビューをお伝えしたい。
■20段階で曲率可変という新提案。でも、その前にテレビに曲面は必要なのか?
早速、基本スペックから紹介していこう。
まず、LG OLED Flexは “テレビ” だ。チューナーレスではなく4K放送チューナーを内蔵、WebOSによるネット動画にも対応する。3,840×2,160ドットの4K有機ELパネルや、LG最上位の映像エンジンα9 Gen5 AI Processor 4Kを搭載し、そしてDolby Vision IQ、HDR10 Pro、HLG規格までカバー。基本仕様としては同社の有機ELテレビ「LG OLED42C2PJA」をベースに、Super Anti Reflectionによる低反射技術も採用したものに近い。
一方で、LG OLED Flexにはテレビ的ではない部分も多数ある。
まず、スタンドは高さとチルト角が調整可能で、高さは614〜754mmまで、チルトは前に10度/後ろに5度で調整できる。そしてスタンド部には2.2chスピーカーシステムを搭載しており、7.1.2chのバーチャルサラウンド再生にも対応。テレビの裏側を光で照らす5種類のライティングモードも備えるほか、PC接続時には、テレビ側のUSBポートにつないだキーボードやマウス、テレビ内蔵マイクを共有できるスイッチングハブ機能も搭載。これらはゲーミング的な側面だ。
そして本機の目玉である、曲面ディスプレイだ。しかも、その曲率は固定ではなく平面から最大曲率900Rまで、20段階で曲率を調整できる。リモコンの専用ボタンから初期値で「0(フラット)」と「50」、「100(曲率900R)」を切り替えでき、さらに各プリセットの中身を5単位で調整することで、20段階でカスタマイズして使い分けられる。
さて、LG OLED Flexに対する最初の疑問は「そもそもテレビに曲面って必要なの?」というところだと思う。まず、曲率「100」の設定となると画面の両端がかなり内側に迫ってくるし、「50」では良くも悪くも少しカーブしているかなという程度。
この曲率に対する感じ方は、視聴距離と視聴位置による影響を受ける。42V型というサイズに対して曲率を適切に体験できる視聴距離は1m〜1.5m程度。これより近づくと迫力と没入感はアップするが、視野として画面全体が見渡しにくくなる。一方、2m以上の距離まで離れると「画面が曲がっている」と客観視できるが、没入感がなく曲面の有り難みもない。また、視聴位置が左右にずれると曲面はやや見づらく感じる。
つまり、真正面かつ1m〜1.5mがLG OLED Flexの最適な視聴位置だ。これを確認したうえで、実際に視聴してみると、本機がもたらす “新しい価値” が見えてくる。
■「42V型の有機ELテレビ」として高画質過ぎる。あらゆるコンテンツを曲面で“遊べる”
ということで、LG OLED Flexの画質レビューをしていこう。
まずは画面を平面(曲率「0」)、映像モードをデフォルトの「標準」モードにした状態で、地デジ放送から視聴してみる。第一印象は、画面が明るく、色再現豊かな “高画質”。42V型の4K有機ELという密度感ある高画質に、強めに効かせたノイズリダクションの再現で映像を魅せる。もし、ノイズリダクションの強めな効きが気になるなら、映像モードを「エキスパート(明)」に切り替えるといいだろう。
では地デジ放送を視聴するにあたり、LG OLED Flexの曲率をどう扱うべきか。まず、曲率「100」の設定となると画面の両端がかなり内側に迫ってくるので、これは不要と言わざるを得ない。特にニュースやバラエティなどを視聴するとテロップも歪む。ただ、曲面を見慣れてしまうと不思議なことに平面は物足りなく感じてしまうようなところもあって、地デジ放送でも「30」くらいの曲率のまま使っても問題なさそうだ。