遊び心ある“未来のテレビ”、曲がる有機ELテレビ「LG OLED Flex」が高画質過ぎた

続いて動画配信サービスによる画質もチェックしていこう。内蔵アプリでNetflix『ウェンズデー』を視聴すると……Dolby Visionで配信されている本作、ひと目見た瞬間から、あまりに高画質過ぎて思わず部屋の照明を消して本気の画質視聴モードに入った。エピソード1後半の収穫祭会場のシーン、夜の屋外に電球やネオンが輝くシチュエーションだが、ウェンズデーや登場人物の肌の質感、HDR的な表現を使いこなす背景の眩しさ。画面全体のコントラストと暗部まで濃厚な色彩のキレ。漆黒の夜空に打ち上がる花火の情報と輝き。すべてをハイクオリティかつストレートに再現する。この画質はあまりに優秀だ。

暗室で『ウェンズデー』のダークな作品の世界に没入して視聴する観点では、曲率「100」で見ると確かに没入感が増す。“映画館を再現している感” という意図的なところも感じるが、雰囲気が出るのは確かだ。

ただ曲率「100」の設定が合う作品は、なかなかレアだ。同じNetflixでも例えばアニメ『ぼっち・ざ・ろっく』では、ドラマパートは曲率「0」が最も自然。だがライブシーンでは曲率「100」にして没入感を上げてもいい……と語りだすと、合うかどうかはシーン単位で考えるべきかもしれない。

続いてUltraHD Blu-ray版『トップガン マーヴェリック』から、チャプター2、格納庫からバイクに乗り飛行テストに向かうシーン。部屋を完全暗室にして映像モード「シネマダーク」で視聴すると、映画らしい色温度とリッチな色彩、情報量が共存する凄まじい再現性能だ。トム・クルーズが機体の整備をするシーンの顔の陰影、そして機体の濃厚な発色と滑らかな質感が見事。そしてバイクで走り出すと、色彩再現はそのままに画面全体の明るさも発揮するところが有機ELの凄み。42V型というサイズでフィルムグレインまで完璧に再現する。

曲率については「100」で見ると確かに没入感が増すが、明るいシーンでは、ちょっと曲率が強すぎに感じてしまう。「50〜70」あたりのセッティングが適度だろうか。特にチャプター12の渓谷を抜ける飛行シーンは「70」あたりで鑑賞したいところだ。

PlayStation 5を接続して、ゲームプレイも体験してみた。まず『ホグワーツ・レガシー』をプレイしてみると、やはりフルCGで作られたゲームだけあって、画質面での作り込みも優秀。コントラストと丁寧な画質再現によって、フィグ先生の顔の皺の深さ、衣装の刺繍といった細部までの描き込みにまで目が奪われる。ホグワーツを歩き回れるゲームプレイの体験にも、やはり高画質は有効だ。『ホグワーツ・レガシー』は意外と曲面には合わず、曲率「50」程度でプレイするのが自然だ。

『Apex Legends』も画面サイズによる没入感、そして4K有機ELパネルで視聴する映像の描き込みに目を奪われる。没入感重視という点では曲率を上げても良いが、あくまで勝つためにプレイするなら、迫力アップとの両立を考えると曲率「30〜50」程度に落ち着く。ちなみにゲームプレイとなると、画質よりも表示遅延の方が気になる人も多いだろう。4K Lag Testerの4K/60p信号の表示遅延を測定してみると、「ゲームオプティマイザー」のモードで表示遅延は9ms。これは薄型テレビのゲームモードとしてとても優秀だ。

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LG OLED Flexで様々なコンテンツを体験してみた感想は、やはり “曲面型テレビは遊べて楽しい” ということ。最適な曲率は作品によってそれぞれだが、しばらく使うと平面だと物足りなく感じ始めるところに、曲面型の可能性を感じる、そしてLG OLED Flexは全コンテンツを通じて、AIサラウンドによる音響表現も良くできていたことを付け加えておきたい。

高画質・高音質で遊び心あるテレビが欲しい、さらにゲーミングでも使い倒したい −− そんな人に、LG OLED Flexは “未来のテレビ” としての価値を届けてくれるはずだ。

（提供：LGエレクトロニクス・ジャパン株式会社）