価格以上のパフォーマンスはプロ機のなかでも随一
プロの信頼を勝ち得た120V技術投入のDAC/プリ、SPL「Diamond」をオーディオファンに推奨したい
スタジオへの多数の導入実績を持ちプロフェッショナルからの信頼も厚いブランド「SPL」が、日本のコンシューマーオーディオに向けた本格展開を進めている。今回ご紹介するDAC/プリアンプ「Diamond」もまた、オーディオファンにとって喜ばしい、現場クオリティの実力をもった製品となる。早速その実力をレポートしたい。
SPLは、オリジナルのマスタリングコンソールをはじめとする様々なスタジオ機器を、世界中の著名スタジオに導入しているブランドだ。スタジオにおける重要な役割を担う機材だけに、如何にその信頼が厚いかが分かる。筆者も仕事で様々なスタジオに出入りするが、出音を決めるモニターコントローラーや各種アウトボード類など、各所で頻繁にその姿を目にするブランドである。
そんなSPLは、高性能ヘッドホンアンプ「Phonitor」シリーズを発表してコンシューマー分野にも本格進出し、高い支持を集めてきた。それら製品は、プロ向けでも家庭向けでも投入する技術や設計思想は変わらず、一貫したハイクオリティを追求、実現していることが最大の特徴だ。Diamondの開発においてもその姿勢にブレはない。
なかでも、本機搭載のSPL根幹技術となるのが120V技術「VOLTAiRテクノロジー」や「DLP120アナログローパスフィルター」である。VOLTAiRテクノロジーは、 ICベースの半導体オペアンプの4倍にもあたる±60ボルトの直流電圧で動作する独自開発オペアンプ「SPL 120V SUPRA」を用いた技術だ。±60ボルトという高い内部動作電圧によって高いヘッドルームを確保することで、最適かつ安定した動作範囲を確保して「心地よく、自然で、リラックスしたサウンド体験」を実現するとしている。
また、アナログ出力に欠かせないローパスフィルターにも、そのVOLTAiRテクノロジーによって生み出される「DLP120アナログローパスフィルター」を搭載。一般的にDACチップ内でフィルタリング処理が行われるの対し、本機はDACチップの外部にてディスクリートでローパスフィルタを設置し、なおかつ先述のVOLTAiRテクノロジーを用いることによって、ダイナミクスやヘッドルーム、そして質感に優れる滑らかなサウンドの確保を追求している。これら根幹技術をもとに、「次世代の明瞭さと輪郭を捉えやすい音にチューニングしつつ、それを高精度かつナチュラルに表現する」ことを掲げて設計されているのが本機なのである。
その他の特徴としては、デジタル入力は、光デジタルと同軸デジタルを各2系統ずつ搭載している上、AES/EBU入力とUSB入力にも対応。USB接続時に最大768kHz/32bit、DSD 11.2MHzまでのフォーマットに対応し、なおかつワードクロック入力も備えており、クロックマスターとの組み合わせによってさらなるサウンドのチューニングを可能としているなど、充実したデジタル再生機能を誇る。
アナログ出力は、バランスXLRおよびアンバランスRCAの2系統を装備。さらに個別にダイレクトアウト(固定ボリューム出力)への設定を可能としているなど、信号ラインの使い勝手にも配慮が深い。これによって、例えばパワーアンプやアクティブスピーカーに接続したXLR出力は本体ボリュームで音量調整をしつつ、RCA出力は、ダイレクトアウトに設定してヘッドホンアンプなどに接続し、ヘッドホンアンプ内蔵のボリュームを用いて楽しむことができる。
加えて、本機の特徴として、プロ機で培った高度な技術や音質を実現しながらも、実にシンプルな操作感を達成している点も注目ポイントである。いたってシンプルなレイアウトでまとめられたフロントパネルは、プロ向け機材にありがちな難解な操作は皆無だ。それでいて、プロの現場で求められる水準を実現するための機能がしっかりと備わっているので、ホームオーディオシステムに取り入れやすい製品である。
■プロからの信頼を得る独自技術が投入された質実剛健なモデル
SPLは、オリジナルのマスタリングコンソールをはじめとする様々なスタジオ機器を、世界中の著名スタジオに導入しているブランドだ。スタジオにおける重要な役割を担う機材だけに、如何にその信頼が厚いかが分かる。筆者も仕事で様々なスタジオに出入りするが、出音を決めるモニターコントローラーや各種アウトボード類など、各所で頻繁にその姿を目にするブランドである。
そんなSPLは、高性能ヘッドホンアンプ「Phonitor」シリーズを発表してコンシューマー分野にも本格進出し、高い支持を集めてきた。それら製品は、プロ向けでも家庭向けでも投入する技術や設計思想は変わらず、一貫したハイクオリティを追求、実現していることが最大の特徴だ。Diamondの開発においてもその姿勢にブレはない。
なかでも、本機搭載のSPL根幹技術となるのが120V技術「VOLTAiRテクノロジー」や「DLP120アナログローパスフィルター」である。VOLTAiRテクノロジーは、 ICベースの半導体オペアンプの4倍にもあたる±60ボルトの直流電圧で動作する独自開発オペアンプ「SPL 120V SUPRA」を用いた技術だ。±60ボルトという高い内部動作電圧によって高いヘッドルームを確保することで、最適かつ安定した動作範囲を確保して「心地よく、自然で、リラックスしたサウンド体験」を実現するとしている。
また、アナログ出力に欠かせないローパスフィルターにも、そのVOLTAiRテクノロジーによって生み出される「DLP120アナログローパスフィルター」を搭載。一般的にDACチップ内でフィルタリング処理が行われるの対し、本機はDACチップの外部にてディスクリートでローパスフィルタを設置し、なおかつ先述のVOLTAiRテクノロジーを用いることによって、ダイナミクスやヘッドルーム、そして質感に優れる滑らかなサウンドの確保を追求している。これら根幹技術をもとに、「次世代の明瞭さと輪郭を捉えやすい音にチューニングしつつ、それを高精度かつナチュラルに表現する」ことを掲げて設計されているのが本機なのである。
その他の特徴としては、デジタル入力は、光デジタルと同軸デジタルを各2系統ずつ搭載している上、AES/EBU入力とUSB入力にも対応。USB接続時に最大768kHz/32bit、DSD 11.2MHzまでのフォーマットに対応し、なおかつワードクロック入力も備えており、クロックマスターとの組み合わせによってさらなるサウンドのチューニングを可能としているなど、充実したデジタル再生機能を誇る。
アナログ出力は、バランスXLRおよびアンバランスRCAの2系統を装備。さらに個別にダイレクトアウト(固定ボリューム出力)への設定を可能としているなど、信号ラインの使い勝手にも配慮が深い。これによって、例えばパワーアンプやアクティブスピーカーに接続したXLR出力は本体ボリュームで音量調整をしつつ、RCA出力は、ダイレクトアウトに設定してヘッドホンアンプなどに接続し、ヘッドホンアンプ内蔵のボリュームを用いて楽しむことができる。
加えて、本機の特徴として、プロ機で培った高度な技術や音質を実現しながらも、実にシンプルな操作感を達成している点も注目ポイントである。いたってシンプルなレイアウトでまとめられたフロントパネルは、プロ向け機材にありがちな難解な操作は皆無だ。それでいて、プロの現場で求められる水準を実現するための機能がしっかりと備わっているので、ホームオーディオシステムに取り入れやすい製品である。
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