PRコンパクトな北欧的デザインながら多機能& Hi-Fi音質
HDMI搭載で現代オーディオに全方位対応! デノン「RCD-N12」は心躍る “真のオールインワン”システムだ
■CDもストリーミングも自由自在、しかもHi-Fiサウンドで楽しめる
RCD-N12とSC-N10の組み合わせでサウンドを体験してみた。
まずはCDでノラ・ジョーンズ「Don't know why」から聴き込んでみると、本機の備えるサウンドの素性の良さが現れる。スモーキーな歌声の質感がリアルに表現されるし、楽器もステージ上で分離しているので、音楽の構成も伝わる。Hi-Fiらしい音楽を味わい愉しむサウンドチューニングに整えられている。
続いてHEOSアプリを利用してAmazon Music HDの音源を再生。同じくノラ・ジョーンズ「Don't know why」(96kHz/24bit)を聴き始めると、そのクオリティアップに驚く。スピーカー間にサウンドフィールドの奥行きが現れると共に、スモーキーな歌声はより実体感を増し、空間へと広がる余韻も現れ歌声の伸びやかさも増す。エレキギター、ドラム、ピアノも情緒的な再現に踏み込む。RCD-N12とSC-N10は、ハイレゾ音源の再生でも大きなクオリティ向上を確認できるシステムだ。
同じくAmazon Music HDで藤井風「きらり」を聴いてみたところ、引き締まった低音の再生能力と精緻にセパレートする歌声に、思わずSC-N10の価格以上のクオリティを感じてしまった。
YOASOBI「アイドル」の女性ボーカルも歌声の音離れと共に、高域の時間軸の刻みの正確さも伝わる。RCD-N12のアンプ自体に強力な音色は付けられていないだけに、スピーカーの音色をストレートに引き出せるシステムとも言えそうだ。
■ニュースにスポーツ、音楽ライブ……RCD-N12ならテレビエンタメが“比べ物にならない”高音質に!
続いてHDMI ARC端子でテレビに接続して試してみた。組み合わせたテレビは筆者宅にあるHDMI ARC端子を搭載したTVS REGZA社の65V型有機ELテレビ“REGZA(レグザ)”「65X9400」だ。
前項でも述べた通り、HDMI ARCでテレビと接続しておくと、テレビの電源を入れると自動的にRCD-N12もスタンバイ状態から復帰。なお、RCD-N12を元から起動した状態でも自動的にHDMI入力に切り替わるため、この切り替えは実にスムーズだ。対応音声フォーマットはステレオのリニアPCMのみだが、レグザではデジタル音声出力を「PCM」にしておかなくとも、「ビットストリーム」の「オート」設定にした状態から問題なくリニアPCMで再生できた。
本機で再生するテレビ音声は、やはりHi-Fiオーディオのクオリティ。筆者のレグザもハイエンドの機種だが、比べてはいけないほどに音質差がある。例えば、地デジ放送のニュース音声を聴くだけでも出演者の声は柔らかく丁寧で比べものにならないほどの情報が見通せるし、番組中のBGMや効果音までも65V型の画面サイズを上手くカバーしてくれる。
YouTubeでサッカーのダイジェストを視聴しても、65V型の画面サイズをカバーするようなスタジアムの臨場感、そして実況音声との立体的なセパレーションもとても良い。
そして圧巻だったのがYouTubeで試聴するライブ映像。YOASOBI「アイドル」のライブ版を視聴すると、配信音源以上に迫力志向で鳴らす低音のライブ感、そして会場の音場がサラウンドのように広がっていく。サウンドバーよりむしろRCD-N12のHi-Fiで自然な音の広がりを推奨したくなる音楽体験だ。
RCD-N12のサウンドを体験してみて感じたのは、その魅力がまず音質の良さにあるということ。今回は純正スピーカーのSC-N10で試聴したが、10万円クラスのスピーカーでも十分通用するほどに、まだまだ音質面の伸び代あることがハッキリと分かった。
そして今回はCD、サブスク、そしてHDMI ARC接続によるテレビの視聴を試したが、これでも本機の対応する多彩な再生ソースの一部に過ぎない。自宅の組み合わせる機器が増えれば増えるほど利用シーンも増えると考えると、このコスパは相当なものだ。是非ともテレビの横にセットして、“真のオールインワン”を味わい尽くしてみてほしい。
(協力:ディーアンドエムホールディングス)