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PR評論家・土方久明氏がチェック

音質も機能も評論家が太鼓判!マランツ「CD 50n」「MODEL 50」レビュー

公開日 2023/12/14 06:30 土方久明
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(1)現代ポップス
テイラー・スイフト『1989(テイラーズ・ヴァージョン)』


録音の良さで定評のあるテイラー・スイフトだが、CD 50nとMODEL 50の組み合わせはその高い音質をいかんなく発揮してくれる。現代の楽曲らしい高音域から低音域までワイドレンジで、立体的かつ強力な低音もしっかりと聴かせる。

逆位相成分をふんだんに使って幅広く聴こえるステージも良質に表現するが、ソースに対して音色、音調とも忠実な解釈で聴かせつつも、アンプ側で少し楽しい音楽性を付加してくれることが何よりも嬉しい。

ネットワーク再生の操作感だが、タッチレスポンスも申し分なくネットワーク上の不安定な動作(アプリから端末が見つからなくなるなどの不具合)も起きず、特段問題なく操作できた。画面のグラフィカル・ユーザーインターフェイスはしばらく更新されていないが、ここはアップデートを期待したいところ。それはともかく、このCDプレーヤーを購入すればストリーミングサービスやハイレゾファイル再生まで可能になることが嬉しい。

またヘッドホン環境で本楽曲を聞いてみた。MODEL 50は、HDAM-SA2を用いたフルディスクリート型のヘッドフォンアンプも搭載するのでこれを試さない手はないのだ。印象的には高音域から低音域まで全領域で滲みが少ない。音色的にはソースに忠実な質感を持ちつつ、少し音楽的に躍動感を与えた音で、おまけ機能以上の音質を持っている。

アナログ再生も試した。プレーヤーには、MMカートリッジのオルトフォン「2M Red」を装着したLINNのLP12を用いている。

アナログ再生も試す

(1)ハードバップジャズ
リー・モーガン 『ザ・サイドワインダー』(BLUE NOTE 84157 ステレオ リバティ盤)


1964年にリリースされたリー・モーガンを代表する1枚で、8ビートを取り入れたジャズ・ロック調のアルバムだが、これが予想以上の音質だった。リー・モーガンのトランペットは金属的な響きを伴いながら、しっかりと前方へ飛び出し、ジョー・ヘンダーソンのテナー・サクソフォーンの音色は重心が低い。バリー・ハリスのピアノは、適度な音色を伴いながら弾力的かつメロディアスに聴かせてくれる。内蔵フォノイコの安定感ある音質はMODEL 50の隠れた推しポイントだ。近年高まりを見せるアナログ再生で心強い仕様となるはず。

テレビとの接続で映画も高音質に。没入感も向上



最後はリビングでのテレビ視聴環境を想定して、52インチテレビとApple TV端末をコアにして、MODEL 50とCD 50nを設置した。スピーカーにはパラダイムのブックシェルフモデル「MONITOR SE ATOM」を用いている。

テレビと接続して動画再生での音質もチェック

ここではApple TVから『トップガン マーヴェリック』と『フォードvsフェラーリ』の2本を視聴した。流石に当たり前だが、テレビの純正スピーカーとは別次元のサウンドを楽しめる。

端的にいえば、絶対的な迫力が出て、ジェット戦闘機の音や爆発音の壮大な音で画面に没入できる。またセリフの明瞭度も段違いに上がって聞き取りやすい。

聴感上のS/Nも高く感心した。CD 50nのHDMI回路の設計は、テレビ側からのオーディオ信号をHDMIインターフェースデバイスを通さないで直接デジタルオーディオセレクターに入力する上、回路周りの電源強化やノイズ対策、グランド対策まで行われている効果が表れているのだろう。

また、HDMIのCECコントロール機能にも対応しており、テレビとの電源ON/OFF連動や、テレビ側のリモコンでCD 50nのボリューム調整も可能としているのでユーザビリティも高い。

「CD 50n」「MODEL 50」ともに「満足感がある、かなり完成度の高いモデル」



いかがだったろうか? マランツの最新CDプレーヤーとプリメインアンプを試した本取材だったが、最新世代であるがゆえ、音質、機能的に満足感がある、かなり完成度の高いモデルになっている印象を持った。

CD 50nは基本となるCD再生の音が良く、新旧のソースへの対応力も備えている。そしてHDMI端子の搭載はその全方位的な対応力の高さを決定づけるものだ。つまり、音質、機能とも充実した内容を持つ。

MODEL 50はアンプとしての基本性能が高く、スピーカーの駆動力も良いので、組み合わせるスピーカーの能力や個性を十分に発揮させてくれるアンプだ。

コンポーネントオーディオという世界では、スピーカーとアンプの組み合わせによる音質変化が楽しめることが大きなアドバンテージだが、その魅力を改めて感じさせてくれた。

またプリ出力/パワー入力端子の搭載は、購入後のグレードアップも可能としている。総じて満足度の高い内容に仕上がっており、アンプやCDプレーヤーの新規購入またはリプレイス用途、その両方で最適な選択肢となる2機種だろう。

(提供:ディーアンドエムホールディングス)

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