PRアクセサリーの充実にも注目
Bluetoothもレコードもイケる「今ドキ」スピーカー。カナダ発・Kanto Audio「YU4」のコスパがスゴい
■お手軽Bluetoothからハイレゾ再生まで対応する再現力
YU4は左ユニットに電源やアンプ、端子類などが搭載されている。右ユニットとの接続は、背面のスピーカー端子を付属ケーブルでつなげばOK。左ユニットの正面左下に状態が分かるLEDが、右下には操作ボタンがある。ボタンはそのまま回せばボリューム調整、軽く押して回すとソース切り替え、長押しで電源オン/オフとなる。
デスクトップでも使えるサイズ感だが、今回はプライベート空間でいい音を楽しむことを想定し、低めのシェルフの上に直置きして試すことにした。まずはBluetooth接続を試す。BASSもTREBLEもデフォルトの状態で、ペアリングしたaptX対応AndroidスマホからAmazon MusicでMrs. GREEN APPLEの「ライラック」を再生する。
aptXでの再生と言うこともあり、明らかに情報量が多い。特に中高域の表現力に長け、音像が明瞭。低域はやや控えめだが、これはデスクトップのような近距離で聴くことを想定しているためだろう。筆者の環境で少し離れた場所から聴くなら、リモコンのBASSボタンで3〜4段階アップさせるとちょうどよかった。自分なりにチューニングを試行錯誤して楽しむのも本機の魅力といえそうだ。
上原ひろみの「BLUE GIANT」は、イントロでピアノと一緒に奏でられるライドシンバルの音色がリアル。音に芯がありシンバルの外周に近い部分ではバシッと深い響き、内側の固い部分ではパキッと乾いた響きと音の違いがはっきり分かる。テナーサックスは、低い音の共鳴が妖艶で美しい。
続けて、スマホにiFi AudioのUSB DAC「GO link」を接続して、ハイレゾ再生に挑戦する。YU4とは付属の3.5mmステレオミニケーブルでつないだ。
上原ひろみの「BLUE GIANT」は、ダイナミックレンジが大きくなり、小さい音と大きい音のメリハリが強くなった。高域は消え際まで音が美しく伸び、弱くならない。サウンドステージも広くなった印象だ。
米津玄師の「さよーならまたいつか」は、軽やかなストリングスと粘りのある低域という相反する音を明確に描き分ける。その前に定位するボーカルが両者をつなぎ、軽妙なのにどっしりした絶妙なバランスで楽曲が構成されていく。これこそハイレゾならではの再現力といえよう。
デジタル再生を色々試したが、YU4がかなりの再生力を備えており、どんなタイプの楽曲も的確かつ味わい深く描写してくれていた。